数値だけでは測れない、体がよろこぶ空気【福岡・北九州】
💧 PMV×湿度 ― 乾燥を防ぐ、“呼吸する家”の快適科学
――数値だけでは測れない、体がよろこぶ空気【福岡・北九州】
🏡 こんにちは
こんにちは、福岡のビオハウジング。
健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
冬になると、「肌がカサつく」「喉がイガイガする」「夜になると頭が痛い」…
そんな症状を感じる方は多いのではないでしょうか。
実はその不快感、“温度”ではなく“湿度”が原因かもしれません。
同じ室温でも、湿度が下がるだけで体感温度は2〜3℃も違って感じられるのです。
今日は、快適性を表す指標“PMV”と湿度の関係、そして「乾かない家」のつくり方をお話しします。
🌿 PMVにおける湿度の役割とは?

PMV(予測平均温冷感)とは、人が「暑い」「寒い」と感じる体感を数値化した指標。
温度・湿度・風・放射・衣服・代謝――6つの要素が影響しています。
その中でも“湿度”は、快適さを左右する最も繊細な要素。
湿度が低いと、
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皮膚や粘膜の水分が奪われる
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体から熱が逃げやすくなり、PMVがマイナス(寒く感じる)へ
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鼻や喉の防御機能が弱まり、風邪をひきやすくなる
つまり「乾燥=冷え+不調」なのです。
解り辛いですが、辛いですが以下の相対湿度30%と60%のPMVの数値が推奨の-0,5から+0,5の中に入っているのは、60%セントの方です。

💨 湿度が“体感温度”を変える理由
人の体は、皮膚の表面で常に“熱と水分のバランス”を取っています。
空気が乾燥すると、汗や皮脂膜がすぐに蒸発し、
体から熱が逃げてしまうため、寒く感じるようになります。
逆に、湿度が高すぎると蒸発しにくくなり、蒸し暑く感じる。
PMVでは、このバランスを「快適域=湿度40〜60%」としています。
この範囲なら、皮膚からの水分蒸発が適度に抑えられ、
呼吸も深く、粘膜も潤い、体がリラックスできるのです。
🏠 ビオハウジングの「乾かない家」づくり
私たちは、湿度を加湿器で足すのではなく、
建物そのものが呼吸して調湿する設計を行っています。
🌾 自然素材の調湿力
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漆喰や珪藻土は、余分な湿気を吸い、乾燥時には放出する。
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無垢の木材は、呼吸しながら空気を穏やかに整える。
こうした素材は、機械のように一定ではなく、
“季節と呼吸を合わせる”自然な調湿を行います。
🌬 床下空気循環
床下空間を適温に保ち、家全体の空気を緩やかに巡らせることで、
「局所的な乾燥」を防ぎます。
風を感じないのに、空気がやさしく動いている状態――
これがPMVの快適域を保つ理想的な環境です。
💧 「加湿」よりも「整湿」へ
多くの家では、冬になると加湿器がフル稼働。
けれど、それは一時的な対症療法に過ぎません。
本当に大切なのは、湿度を足すことではなく“保つこと”。
ビオハウジングの家は、
・素材が湿度を抱え込み、
・空気が巡り、
・温度差が少ないから、乾燥しにくい。
体がほっと緩む湿度、それがPMVの快適ゾーンなのです。
☀️ まとめ|湿度は“体のコンディション”そのもの
湿度は目に見えませんが、確実に私たちの感覚と体調を左右しています。
乾燥を防ぐことは、ただ快適に過ごすためではなく、体を守ること。
「乾かない家」は、温かく、穏やかで、静かな健康法。
それが、福岡・北九州の冬を快適にするビオハウジングの考え方です。