SPEC BLOG

性能ブログ

TOP性能ブログ1年で真っ白なフィルターが真っ茶色に。福岡・北九州の注文住宅で考える「家中の水」の話

1年で真っ白なフィルターが真っ茶色に。福岡・北九州の注文住宅で考える「家中の水」の話

こんにちは。

福岡のビオハウジング、健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。

北九州で自然素材の注文住宅をつくり、設計から現場まで一貫して見ています。

1年で茶色く変わったセントラル浄水器のカートリッジ

見えない水の通り道を、
1年後のフィルターが静かに教えてくれる。

年に一度、セントラル浄水器のカートリッジを交換する日があります。

新品のときは、ほとんど真っ白なんです。

それが、1年後に外してみると、

「えっ、こんなに色が変わるの?」

と思うくらい、真っ茶色になっていることがあります。

この瞬間、毎回はっとするんですよね。

普段、蛇口から出てくる水は透明です。

だから私たちは、つい「きれいなまま来ている」と思ってしまいます。

でも実際には、水は浄水場で整えられたあと、配水池やポンプ場を経て、長い管路を通って家まで届きます。日本の水道水は水道法に基づく水質基準への適合が求められ、事業者は日常的な検査も行っていますが、同時に全国では管路の老朽化対策も大きな課題になっています。環境省は水道水に法令上の水質基準を定め、国の資料では水道管路の経年化率は23.6%、更新率は0.64%(令和4年度)とされています。

だからといって、

「水道水は危ない」と言いたいわけではありません。

ここは大事なところで、日本の水道水は法令に基づいて管理されています。水道水は水道法第4条に基づく基準への適合が必要で、環境省は水質基準項目を公表しています。また、国の制度説明では、色・濁り・消毒の残留効果は1日1回以上、基本的な水質基準項目は1か月に1回以上などの定期検査が行われています。

ただ、そのうえでなお、

「家に届くまでの長い道のり」まで意識している方は、そんなに多くないと思うんです。


真っ茶色のカートリッジが教えてくれること

1年使ったカートリッジが茶色くなっているのを見ても、

その成分を分析しない限り、「全部が何か」を断定はできません。

でも少なくとも、

家に入る前の段階で、フィルターが何かを受け止めていた

ということは、目に見える形でわかります。

北九州市上下水道局は、朝の使い始めなどに古くなった水道管からサビが流れ出ると赤い水が出ることがあると案内しています。

福岡市も、昔の水道管では腐食が進み、濁り水(赤水)や水質劣化の原因になることがあるため、

計画的な取り替えや管内洗浄を進めてきたと説明しています。

つまり、私たちが毎日使う水は、

家の中だけの配管の話ではないんですよね。

もっと上流の、

見えないインフラの履歴も背負ってやってくる。

この感覚を持つと、

セントラル浄水器は「ぜいたく品」ではなく、

暮らしの入口で水をもう一度整える装置に見えてきます。


水道工事や断水復旧のときにも、水は揺れることがある

普段は問題なくても、工事やトラブルの前後で水が濁ることがあります。

大阪市水道局も、水道局で行う工事の影響や古い給水管のサビなどによって、にごり水(赤水)が出ることがあると案内しています。

また、配水ポンプの停止や配水管の破損による水圧低下に伴って、水道水が濁ることがあるとも説明しています。

このあたりは、

水が悪い、誰が悪い、という話ではなくて、

長いインフラを使う以上、どうしても起こりうる揺らぎなんだと思います。

だからこそ、家づくりの側でも、

「最後の入口でどう受け止めるか」を考えておく意味があるんです。


最近の「水の質」の話題で、PFASが注目されている理由

ここ数年、水の話題でよく耳にするようになったのが、PFAS(有機フッ素化合物)のうちPFOS・PFOAです。

環境省は2025年6月に省令改正を公布し、PFOS・PFOAについて水道水の水質基準を新たに設定しました。

基準値は合算で50ng/Lで、2026年4月からは水道事業者等に検査の実施と基準遵守が義務づけられます。

もともとは2020年から暫定目標値として扱われていましたが、最近の関心の高まりを受けて、法的な位置づけが一段強くなった形です。

これも、

いたずらに不安になるための話ではありません。

むしろ私は、

「見えない水の質まで、社会全体でちゃんと考え始めた」

というサインだと思っています。

空気もそうですが、水も、

見えないから後回しになりやすい。

でも、本当は毎日、身体にいちばん近い環境なんですよね。


ビオハウジングが全館浄水をおすすめする理由

ビオハウジングでは、家中の水がセントラル浄水器を通る形をおすすめしています。

なぜかというと、

水は「飲むもの」だけではないからです。

  • 朝のうがい

  • 洗面

  • 歯みがき

  • お風呂

  • シャワー

  • キッチンでの下ごしらえ

  • 手洗い

  • 洗濯

一日の中で、水に触れない時間のほうが短いくらいです。

だから、キッチンの一か所だけではなく、

家全体で使う水の質をそろえるという考え方は、実はかなり理にかなっています。

家の空気を整えたい。

温度差を減らしたい。

自然素材で包みたい。

そう考えるなら、水だけ別物のまま、というのも少し不自然なんです。

空気と同じように、

水もまた、暮らしの環境そのものなんですよね。


2つの暮らしのケースで考えると、わかりやすいです

ケース1|子育て中のご家庭

小さなお子さまがいると、

水は飲み水だけでは終わりません。

手洗い、うがい、顔を洗う、お風呂に入る。

毎日、何度も触れます。

そのたびに、家じゅうで同じ方向性の水が使えるというのは、地味ですが安心感があります。

ケース2|肌やにおいに敏感なご家庭

最近は、空気や香りだけでなく、

水への感覚が少しずつ変わってきた、という方も増えています。

洗面やシャワー、うがい、キッチンまわり。

こうした毎日の水が整うと、

「なんとなく気になっていたこと」が少し減ることがあります。

もちろん感じ方には個人差があります。

でも、毎日触れるものだからこそ、

違いを感じる方がいても不思議ではないと思うんです。


ただし、全館浄水は“万能”として語らないほうが誠実です

ここも大切なところです。

全館浄水やセントラル浄水器は、とても良い仕組みですが、

何をどこまで除去できるかは、機種やろ材の仕様で変わります。

なので、本来は

  • 何を対象にしているのか

  • どのくらいの交換周期なのか

  • 流量や水圧はどうか

  • メンテナンスは誰が行うのか

ここまで含めて考える必要があります。

だからビオハウジングでは、

「とにかく付けましょう」ではなくて、

暮らし方と管理まで含めておすすめしたいんです。

1年に1回、カートリッジを交換する。

その手間も含めて、住まいの健康管理だと思っています。


家づくりは、空気だけでなく水の入口まで考えたい

断熱や気密、換気、自然素材。

もちろん大切です。

でも、そこに

水の入口をどう考えるか

という視点が加わると、家づくりはもう一段深くなります。

家の外の世界は、

配管の距離も、インフラの老朽化も、工事の影響も、私たちが完全には選べません。

けれど、

家の入口でどう受け止めるかは、選べます。

1年後、真っ白だったフィルターが真っ茶色になっている。

その現実を見るたびに、

「やっぱり、水って大事だな」と思うんです。

健康を考えるとき、

食べるものや空気を気にする方は多いです。

でも、水もまた、毎日からだに触れ続ける環境です。

福岡・北九州で注文住宅を考えるなら、

空気や断熱だけでなく、

家中の水をどう整えるかまで、一緒に考えてみてもいいかもしれません。

図面の段階から、設備計画として整理できます。

気になる方は、どうぞ気軽にご相談ください。

設計から現場まで一貫して見ていますので、暮らし方に合わせて丁寧にお話しできればと思います。


FAQ

Q1. セントラル浄水器って、どんな仕組みですか?

家の入口で水をまとめて浄水し、キッチンだけでなく洗面・お風呂・洗濯など家中で使う水を整える仕組みです。

Q2. フィルターが茶色くなるのは、危険ということですか?

茶色くなった原因は分析しないと断定できません。ただ、フィルターが何かを受け止めていたことは事実なので、家に入る前に水を一度整える意味はあると考えています。

Q3. 日本の水道水は安全ではないのですか?

日本の水道水は法令に基づいて管理・検査されています。そのうえで、長い管路や老朽化、工事時の濁りなどを考えると、家側でも対策する価値はある、という考え方です。

Q4. 最近よく聞くPFASとは何ですか?

PFASは有機フッ素化合物の総称で、そのうちPFOS・PFOAは日本でも水道水の基準強化が進みました。2026年4月からは水道事業者に検査と基準遵守が義務づけられます。

Q5. セントラル浄水器を選ぶときに大切なことは?

除去対象、交換周期、流量、水圧、メンテナンス性などを確認することです。機種によって性能や向き不向きが違うので、暮らし方と合わせて考えるのが大切です。

INDEX