断熱性能が良い家は快適か?そのデメリット その4 高断熱の落とし穴?

🧑🤝🧑 見学会で「すぐ暑くなる家」の理由とは?
ビオハウジングの見学会では、ありがたいことにたくさんの方が足を運んでくださいます。
沢山の方が急に室内に入ると温度も湿度も急に上がります。
その際、「すぐ室内が暑くなりますね」と驚かれることがあります。
実はそれ、高断熱・高気密住宅だからこそ起こる現象なのです。
🔥 人の熱=「生きた暖房」
人はじっとしていても、1人あたり約100W程度の熱を出していると言われています。
つまり、10人入れば1,000W(=1kW)の暖房器具をつけているのと同じ状態。
20人いれば、2kW。
しかも、高断熱・高気密の家はその熱を外に逃がさないので、あっという間に室温が上がってしまうのです。
🌡「熱がこもる」のは性能の高さの証でもある
このように、人の熱や活動による発熱がすぐに蓄積されるのは、
言い換えれば「外気の影響を受けず、内部の熱エネルギーをしっかり保持できている」ということ。
これは、冬場であれば「少しの暖房でポカポカが持続する」というメリットにもなります。
ただ、見学会のように人が多く集まる特殊な状況では、熱が入りすぎてしまうため、一時的に暑く感じるわけです。
🌿 日常ではどうなの?
もちろん、普段の生活では10人以上が一気に集まるような状況は少なく、
適切な換気と、日射・通風・遮蔽の設計により、快適な室温と湿度が保たれるよう計画されています。
計画的な空調計画、換気を住む方の人数、環境をシュミレーションして計画しています。
ですので、「見学会のとき暑かった=この家は暑くなりやすい」というわけではありません。
それはあくまで、高性能な住まいが外気の影響を遮断できている証拠でもあるのです。
🌀 冷えやすく、冷えが長持ち
見学会などで「暑くなってしまった」あとでも、
空調を適切に稼働すれば、短時間で室温は快適に戻ります。
しかも、冷えた空気が壁・床・天井から逃げないため、エアコンの運転も小さな力で済みます。
✅ 空調(冷房)を使えば、すぐに室温は下がります
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高断熱の家は、外からの熱も、冷やした空気も逃がさない構造です。
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だから、冷房を入れるとすぐに効き始め、涼しい状態が長く続くのです。
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少ないエネルギーで、効率よく快適さを保てる、まさに**“燃費のいい家”**。
まとめの一言
見学会で感じた「人の熱で暑くなる」という体験は、実は高断熱住宅ならではの“感度の高さ”の表れ。
高断熱の家は、“熱がこもる”のではなく、“空気をコントロールしやすい家”です。
もし暑くなっても、空調を使えばすぐに快適な温度に戻り、しかもそれが長持ちします。
「冷えにくい」ではなく、「冷やすエネルギーを無駄にしない家」。
それが、本当の意味での高性能住宅なのです。
家は、外の寒さも、内側の熱も、しっかりと受け止める器です。
本当の快適性とは、その器の中でどう熱や湿気と共に生きるかにかかっているのです。