黒キャベツをコトコト煮込んだ、冬のやさしいスープ
黒キャベツ(カーボロネロ)と豆乳のごちそうスープ

― 煮崩れしない食感と、冬の体にうれしい一杯 ―
畑で元気に育った黒キャベツ(カーボロネロ)を収穫しました。
あのゴワゴワとした力強い葉っぱを見て、「これはじっくり煮込むのが良さそうだ」と直感。
そのままキッチンへ運び、熱々の豆乳スープに入れてみることにしました。
出来上がったスープを一口食べて、正直驚きました。
今まで知っているキャベツ料理とは、まったくの別物だったからです。
今日は、実際に作ってみて感動した**「黒キャベツの食感と旨味」、
そして調べてみて分かった「豆乳スープが体に良い理由」**を、
我が家のレシピと一緒にご紹介します。
普通のキャベツとはここが違う!
煮崩れしない「食感」と濃厚な「旨味」
今回、採れたての黒キャベツを調理してみて、
普通のキャベツや白菜との「決定的な違い」を2つ感じました。
1. まったく煮崩れしない、強靭な葉
普通のキャベツや白菜なら、スープで煮込むと繊維が柔らかくなり、
時間とともに「くたっ」とスープに溶け込んでしまうことが多いですよね。
ところが黒キャベツは違いました。
しっかり煮込んでも、葉の繊維がピンとしていて、その存在感がまったく失われないのです。
スプーンですくって口に運ぶと、「飲む」というより**“食べるスープ”**。
具材としてしっかり主張してくれるので、
「これほど頼もしい葉野菜があったのか」と驚かされました。
2. 噛むほどに広がる、濃厚な旨味と香り
黒キャベツのすごさは、食感だけではありません。
口に入れた瞬間は、ゴワッとした厚みのある噛みごたえ。
けれど、噛みしめるほどに、ほんのりとしたほろ苦さと一緒に、
野菜本来の甘みと濃厚な旨味がジュワッと広がります。
ただの葉野菜というより、
まるで**「お肉」や「きのこ」から出る出汁**のような、しっかりとしたコク。
スープ全体の味を支える、力強い土台になってくれる存在だと感じました。
色の濃さは伊達じゃない!
冬の体にうれしい黒キャベツの栄養パワー
食べてみて感じた「力強さ」は、どうやら栄養面にも直結しているようです。
黒キャベツは、一般的なキャベツよりも栄養が凝縮されている、頼もしい冬野菜でもあります。
冬の体を守るビタミンが豊富
あの深く濃い緑色は、β-カロテン(体内でビタミンAに変わる)が豊富な証拠。
さらに、風邪を引きやすい季節にうれしいビタミンC、
若々しさやハリを支えるビタミンEなど、抗酸化作用のあるビタミンもたっぷり含まれています。
寒さで体調を崩しやすい冬。
黒キャベツの豆乳スープは、「あったまる」だけでなく、
体を内側から支えてくれる一杯になってくれそうです。
お腹の調子を整えてくれる食物繊維
黒キャベツの、あのしっかりとした繊維質。
噛みごたえのある食感は、そのまま食物繊維の豊富さを物語っています。
腸内環境を整えるうえで、食物繊維は欠かせない栄養素。
お腹の中からすっきりしたいとき、
黒キャベツの「よく噛むスープ」は、心強い味方になってくれます。
美味しさだけじゃない。
「豆乳」と組み合わせるヘルシーな理由
黒キャベツは、イタリアの煮込み料理によく使われる野菜ですが、
今回はそこに豆乳を合わせてみました。
実はこの組み合わせ、味の相性が良いだけでなく、
栄養面でもとても理にかなった“ベストパートナー”だったのです。
1. 味が負けないから、美味しくまとまる
豆乳はやさしくてまろやかな味わいなぶん、
具材によってはどうしても「淡白で物足りない」と感じることがあります。
しかし、黒キャベツの濃厚な旨味と力強い香りは、豆乳にまったく負けません。
むしろ、豆乳が黒キャベツの個性をやさしく包み込み、
コクのあるリッチな味わいへと引き上げてくれるような印象でした。
やさしいのに、しっかり満足。
そんな矛盾しそうなバランスを、黒キャベツと豆乳はうまく両立してくれます。
2. 栄養の吸収率がアップする調理法
ここは、ちょっと大事なポイントです。
黒キャベツに含まれるβ-カロテンやビタミンEは、
「脂溶性ビタミン」といって、油と一緒に摂ることで吸収が良くなります。
今回ご紹介するレシピでは、
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まずオリーブオイルでベーコンや黒キャベツを炒める
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仕上げに豆乳(大豆由来の良質な脂質を含む)を加える
という流れで調理していきます。
これは、黒キャベツの栄養を効率よく体に取り入れるうえでも、
とても理にかなった方法なんですね。
噛むほど美味しい
黒キャベツとベーコンの「食べる豆乳スープ」レシピ
ここからは、実際に作ったレシピをご紹介します。
味付けはシンプルにして、黒キャベツの旨味をじっくり引き出すのがポイントです。
材料(2人分)
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黒キャベツ(カーボロネロ):4〜5枚
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玉ねぎ:1/4個
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ベーコン(スライス):2〜3枚 ※旨味出しに重要
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にんにく:1片
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オリーブオイル:大さじ1
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水:200ml
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コンソメキューブ(または顆粒だし):1個(小さじ2)
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無調整豆乳:200ml
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塩・黒こしょう:少々
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粉チーズ:お好みで
作り方
1)下準備
黒キャベツは硬い軸の部分を取り除き、
軸は薄切り、葉はざく切りにして、しっかり洗って土を落とします。
玉ねぎは薄切り、ベーコンは1cm幅、にんにくはみじん切りにします。
2)炒めて旨味を引き出す(ここが栄養吸収のコツ!)
鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火にかけ、香りが立ってきたら、
ベーコンと玉ねぎを加えて中火でじっくり炒めます。
玉ねぎがしんなりして甘い香りになってきたら、
黒キャベツ(葉と軸)を加え、油が全体に回るまでしっかり炒め合わせます。
ポイント:ここで油で炒めておくことで、コクが出るだけでなく、
後で加える豆乳と合わせて、脂溶性ビタミンの吸収を高めてくれます。
3)煮込む
水とコンソメを加え、いったん煮立たせたら弱火にして蓋をし、
黒キャベツが好みのやわらかさになるまで、10分ほどコトコト煮込みます。
黒キャベツは煮崩れしないので、しっかり煮てOKです。
4)豆乳を加える
無調整豆乳を加え、沸騰直前までやさしく温めます。
注意:豆乳は沸騰させると分離しやすいので、
グツグツ煮立たせないように火加減に気をつけてください。
5)仕上げ
味を見て、足りなければ塩で調整し、黒こしょうをふります。
器に盛り付け、お好みで粉チーズをかけると、さらにコクが増しておすすめです。
まとめ
畑から鍋へ直行する、冬のごちそうスープ
畑から収穫して、そのまま鍋へ直行した黒キャベツ。
その力強い食感と濃厚な味わいは、寒い季節のごちそうになるだけでなく、
冬の体調管理もそっと支えてくれる、頼もしい一皿でした。
もしスーパーや直売所で、あのゴワゴワした黒い葉っぱを見かけたら、
ぜひ一度手に取ってみてください。
「ちょっとクセがありそう…」と敬遠していた方にも、
この**黒キャベツの“食べる豆乳スープ”**なら、きっと新しいおいしさの発見になると思います。
美味しくて体にうれしい、冬のスープ体験を、ぜひご自宅でも味わってみてください。