子どもの「自然を感じる基準」は 天然木の床と漆喰の壁から育つ|福岡・北九州の注文住宅・工務店目線で
「この床は気持ちいい」──子どもの一言にハッとした日
こんにちは、福岡のビオハウジング
健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。
ある日、モデルハウスの打合せが終わったあと、
一緒についてきていた子どもが、床にゴロンと寝転びながら、ポツリとこう言いました。
「ここの床は、なんか気持ちいいね。前に行ったお店の床は、冷たくて疲れた」
大人はつい、
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デザインがオシャレか
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広さや収納が足りているか
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メンテナンスがラクか
そんなところに意識が向きがちです。
でも、子どもはもっとシンプルで正直で、
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足裏の感覚
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体温の伝わり方
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響いてくる音
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ふっと感じる匂い
そういう 「からだで感じる情報」 を、まるごと受け取っています。
そのとき私は、
ああ、天然木の床や漆喰の壁って、
ただ“自然素材で体にいい”だけじゃなくて、
子どもの「自然を感じる基準」そのものを育てているんだな。
と、改めて実感しました。

「自然を感じる基準」って、どういうこと?
ここで言う「自然を感じる基準」は、こんなイメージです。
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からだで「気持ちいい/しんどい」が分かる
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「この空気は落ち着く」「この場所はちょっとツラい」と感じられる
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自分にとっての“ちょうどいい”を、五感で見つけられる
つまり、
自分のからだと、身の回りの環境との関係性を感じ取るセンサー
のようなものです。
このセンサーが育っている子は、
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疲れすぎる前に「ちょっと休みたい」と言える
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匂いや光、音の強さにのみこまれすぎない
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「ここは落ち着かないから、どう工夫しようかな」と考えられる
そんな “自分を守る力(非認知能力の一部)” を自然と身につけていきます。
非認知能力と天然素材の関係
非認知能力は、
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自己肯定感
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粘り強さ
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自制心
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共感性
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レジリエンス(立ち直る力)
など、テストでは測りにくい「生きる力」 のこと。
これらは頭で教え込むだけでは育たず、
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からだが安心していられるか
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五感が疲れすぎていないか
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日常の中に「ホッとする瞬間」があるか
といった 環境からの影響 を強く受けます。
そして、その環境をつくっているのが、
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足裏が触れている 床材(天然木か、樹脂か)
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目や指先が触れる 壁材(漆喰か、ビニールクロスか)
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そこから立ち上る 微妙な匂い・光の質感
といった「家の素材」なんですよね。
天然木の床が育てる「足裏のセンサー」
1)温度と湿度の“ちょうどよさ”を覚える
無垢の床(天然木の床)は、
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冬:ベタッとした冷たさではなく、「冷たいけれど刺さらない」温度感
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夏:ペタペタせず、少しサラッとした触り心地
という “ちょうどいい”温度と湿度の伝わり方 をしてくれます。
一方、樹脂系のフローリングは、
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冬はキンと冷たく
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夏はベタッと張り付くように感じやすい
というクセがあります。
毎日素足で触れる場所だからこそ、
「この床は気持ちいい」
「今日はなんだかいつもより冷えるな」
という 足裏のセンサー が、少しずつ育っていきます。
この感覚は、
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体調の変化に気づく力
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暑さ・寒さを言葉にする力
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「今の自分には、何が必要か」を考える力
にもつながっていきます。
福岡・北九州のように、
夏は湿度が高く、冬は底冷えしやすい地域では、この違いが特に大きく出ます。
2)音と安心感──足音が変わる
天然木の床は、足音の響き方もやわらかくなります。
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トトトッという軽い音
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かすかな軋み(きしみ)
こうした 「生き物としての音」 が、家のBGMになります。
一方で、固くて薄い床材は、
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ドタドタと響きやすい
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上下階に音が伝わりやすい
という特徴があり、
知らず知らずのうちに 「うるさい」「静かにしなさい」 が増えがちです。
足音がやわらかい家は、
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子どもがのびのび動ける
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大人も音にイライラしにくい
=家族全体の 情緒の安定(非認知) を静かに支えてくれます。
漆喰の壁がつくる「光と空気のものさし」
1)光の柔らかさを目で感じる
漆喰(しっくい)の壁は、
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表面にごく細かな凹凸がある
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光をほどよく散らしてくれる
という性質があります。
そのため、
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直射の光でもギラギラしにくい
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間接照明がとてもきれいに広がる
という 「目にやさしい空間」 をつくることができます。
ビニールクロスのように、テカッと光を反射する壁は、
少しの光量でも 眩しさや疲れ目 につながりやすくなります。
漆喰のやわらかな白さに包まれたリビングで育つ子どもは、
「この部屋の光は落ち着く」
「ここはちょっと明るすぎて疲れる」
といった 光の質に対する“ものさし” を、目とからだで覚えていきます。
2)空気の重さ・軽さを肌で感じる
漆喰の壁には、
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湿度をほどよく吸ったり吐いたりする
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匂いを少し和らげてくれる
といった調湿・消臭の性質があります。
福岡・北九州は、梅雨時期や夏場の湿度がかなり高くなりがち。
そんな中でも、
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ベタッとまとわりつくような空気ではなく
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ふっと軽く感じる瞬間がある
というのは、肌で分かる違い です。
「空気の重さ・軽さ」が分かる子どもは、
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体調の変化(だるさ・頭痛)
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空気の悪さ(換気不足・匂い)
に、敏感すぎず鈍感すぎず、ちょうどよく気づけるようになります。
天然木+漆喰のリビングは、「自然を感じる教室」
少し具体的なイメージとして、
こんなリビングを思い浮かべてみてください。
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床:節のある天然木のフローリング
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壁:やわらかな白の漆喰
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照明:天井の明かりは控えめにして、スタンドライトやペンダントで点の光
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カーテン:綿やリネンの布
そこで、冬の夜。
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子どもが素足で床に座って、本を読んでいる
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そばでお父さん・お母さんがお茶を飲んでいる
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壁に反射する光が、やさしく部屋全体を包んでいる
そんな空間では、子どもの中に、
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「この温度、この光、この音、この匂いが“落ち着く”」
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「ここが、わたしの“普通の基準”なんだ」
という “自然に近いものさし” が、静かに刻まれていきます。
リフォームでも、新築でも。今日からできる小さな一歩
すでにお住まいの家でできること
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リビングの一角だけでも、天然木のフローリングや無垢板のコーナーをつくる
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一面だけ、漆喰(または自然系の塗り壁)に塗り替えるアクセントウォールにしてみる
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強いダウンライトを減らし、スタンドライトや間接照明を増やす
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ビニール感の強いカーテンから、綿や麻の布カーテンに変えてみる
素材を家じゅう一気に変える必要はありません。
「ここは、からだがホッとする場所」 をひとつ決めるだけでも、
子どもの五感と非認知の育ち方は、少しずつ変わっていきます。
新築や建て替えを考えている場合
福岡・北九州の気候を踏まえると、
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UA値(外へ逃げる熱の少なさ)をきちんと確保した高断熱仕様
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C値(家のすき間の少なさ)を押さえた気密施工
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適切な換気計画(第1種換気や、汚れやすい場所をきちんと抜く設計)
といった 性能面の土台 を整えた上で、
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リビング・ダイニングの床は、できるだけ天然木
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壁は、少なくとも家族が長くいる空間に漆喰や塗り壁を採用
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できれば子ども部屋にも、足裏と目にやさしい素材を使う
という 「素材と性能の両輪」 を大事にしてもらえると良いかなと思います。
「自然を感じる基準」がある子に育ってほしいと思ったら
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たくさんの習い事よりも、まずは “ホッとできる家” を用意したい
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子どもの非認知能力(心のOS)を、家の環境からも育てたい
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天然木や漆喰に興味はあるけれど、福岡・北九州の湿気やメンテナンスが心配
そんなふうに感じたときは、
福岡・北九州で自然素材と性能の両方を扱っている工務店として、
ビオハウジングにぜひ気軽に相談してみてください。
図面やコストの話だけではなく、
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お子さんの年齢や性格
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ご家族の暮らし方・疲れやすい時間帯
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どんな場所にいると安心するか
といった 暮らしの“感覚”の部分 も一緒に聞かせていただきながら、
そのご家族にとっての「自然を感じる基準」が、
ちゃんと育っていく家
を、一緒につくっていけたらうれしいです。
Q1. 「自然を感じる基準」とは何ですか?
自然を感じる基準とは、
からだで「気持ちいい/しんどい」「落ち着く/落ち着かない」といった感覚を判断できる、自分なりのものさしのことです。
天然木の床や漆喰の壁など、本物の素材に日常的にふれることで、温度・湿度・光・音・匂いの“ちょうどよさ”が、足裏や肌・目を通して少しずつ育っていきます。
Q2. 非認知能力と床材・壁材には、どんな関係がありますか?
非認知能力(自己肯定感・自制心・共感性など)は、
頭で教えるだけではなく、安心して過ごせる環境から大きな影響を受けます。
天然木の床は足裏に心地よい温度と柔らかさを伝え、漆喰の壁は光と湿度をやわらかく整えることで、「この家にいるとホッとする」という身体感覚を育てます。その積み重ねが、子どもの情緒の安定や、感情のコントロール力の土台になっていきます。
Q3. すでに建てた家でも、「自然を感じる基準」は育てられますか?
はい、十分に育てられます。
家全体を大きく変えなくても、
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リビングの一角だけ天然木の床や無垢板のスペースをつくる
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一面だけ漆喰や自然系の塗り壁にする
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布カーテンや間接照明で、光と質感をやわらかくする
といった小さな工夫からでも、子どもの足裏・目・肌・鼻が受け取る情報は変わります。
大事なのは、「ここにいると落ち着く」という場所を家の中に一つずつ増やしていくことです