福岡・北九州の注文住宅は「映える家」より「馴染む家」へ|工務店が考える普遍的なデザイン
こんにちは、福岡のビオハウジング
健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
最近の家づくりのご相談で、こんなシーンが増えました。
「インスタで見た、このキッチンに憧れていて…」
「この外観、すごく映えますよね!」
打ち合わせのテーブルには、素敵な写真がたくさん並びます。
そのワクワクする感じ、ぼくも大好きです。
でも、心のどこかでいつも思うのです。
「この”映え”は、10年後も、ご家族の暮らしに馴染んでいるだろうか…?」
今日は、住宅設計は「映える」より「馴染む」をつくる仕事というテーマで、福岡・北九州の工務店としての考えをお話しします。

見た目にこだわった家で、どこか疲れてしまった話
少し、ぼく自身の失敗談から。
設計を始めたころ、「お客様に喜んでもらいたい一心」で、
- 外観はとにかくスタイリッシュに
- 内観もカフェのような世界観で
- 写真映えする抜け感、見せ場をつくる
そんなことばかりを考えていた時期がありました。
完成したとき、お客様もスタッフも「おお〜、いい感じ!」と盛り上がります。撮影した写真も、本当にかっこいい。
ところが数年後、そのお宅に伺ったとき、奥さまがポロッと言われました。
「おしゃれなんですけど…正直、ちょっと気をつかう家なんです」
- 片付けないと、すぐ”絵”が壊れてしまう
- ソファの位置を変えたいのに、インテリアバランスが崩れる
- 来客用にはいいけど、日常は少し落ち着かない
「映え」を優先したことで、日常の”ラフさ”が、家に受け止められていなかったんですね。
そのとき、はっきり気づきました。
住宅は”ショールーム”ではなく、「暮らしがにじんでも大丈夫な器」であるべきだ、と。
「映える家」と「馴染む家」の決定的な違い
ぼくなりに整理すると、こんな違いがあります。
映える家
- 1秒の「第一印象」が強い
- 写真・SNSと相性がいい
- 来客の「すごい!」がもらいやすい
- でも、住む人が少し”気を張る”ことが多い
馴染む家
- 初見のインパクトはおだやか
- 写真映えは控えめ
- でも、住む人が無意識にラクでいられる
- 10年後、「なんか落ち着く」と言われやすい
つまり、
- 映える家=「瞬間」を切り取ったデザイン
- 馴染む家=「時間の積み重ね」を受け止めるデザイン
と言っても良いのかもしれません。
「馴染む家」は、身体と暮らしにそっと寄り添う
では、具体的に「馴染む家」とはどんな家でしょうか。
ぼくは大きく3つのポイントがあると思っています。
1)身体に馴染む|温度・湿度・匂い・音
見た目より先に、身体がホッとするかどうか。
- 冬の朝、布団から出たときに足裏が「ヒヤッ」としない
- お風呂上がりに、脱衣所で震えなくていい
- キッチンに長く立っても、足元が冷えない
- エアコンの風や機械音より、家族の声が聞こえる
福岡・北九州は、
- 夏は湿度が高く、ムワッとした暑さ
- 冬は気温以上に”底冷え”する寒さ
が特徴の地域です。
だからこそ、
- 断熱(外の暑さ・寒さを入れない性能)
- 気密(すき間の少なさ)
- 換気(空気の入れ替え方)
- 日射のコントロール(窓・庇の設計)
などを整えないと、どれだけ内装がオシャレでも、**「なんか疲れる家」**になってしまいます。
馴染む家は、**体温36〜37℃の身体がラクでいられる”空気の服”**をまとった家です。
2)暮らしのリズムに馴染む|動線と収納と「居場所」
次に大事なのは、生活の”クセ”をそのまま受け止めてくれるかどうか。
例えば…
- 帰宅してカバンをどこに置くか
- 子どもが宿題をどこでするか
- 洗濯物が、どこからどこへ移動するか
- 休日、ゴロゴロする場所はどこか
こうした一つひとつの動きに、
- ちょうどいい収納があるか
- 立ったり座ったりがラクか
- 明るさ・音・温度が心地よいか
がそっと寄り添ってくれると、散らかりやイライラが、目に見えて減っていきます。
馴染む家=「片付け上手」じゃなくても暮らしやすい家
と言ってもいいかもしれません。
3)家族の変化に馴染む|変身できる器かどうか
福岡・北九州で注文住宅を建てるご家族を見ていると、
- 子育て期
- 思春期
- 巣立ち
- 親の介護
- 夫婦二人の時間
と、10年ごとに”暮らしのかたち”が変わっていきます。
馴染む家は、
- 仕切れる・つなげられる間取り
- 将来、部屋を分けたり戻したりしやすい構造
- 収納量を増減しやすいつくり
など、変身する余白を持っています。
最初から「完璧な正解」を作るよりも、
「この家族が変わっていくこと」を前提にしたゆるやかな器
であることが、結果的に”普遍性”につながっていきます。
「普遍性がある住宅デザイン」とは?
ぼくは、普遍性のある住宅を
どの時代のどんな家族が住んでも、極端にストレスが出ない骨格を持った家
と定義しています。
そのために、設計ではいつも、
- 見た目(意匠)は「服」
- 構造・性能・空気環境は「身体」
と考えます。
服(クロス・色・家具)は、時代や好みに合わせて変えられる
身体(骨格・空気の質)は、変えるのが難しい
だからこそ、
- 構造の取り方
- 断熱・気密・換気の考え方
- 窓の位置や大きさ、庇の出し方
といった見えにくい部分こそ、普遍性を優先する。
ここが整っていれば、
北欧風でも、和モダンでも、インダストリアルでも
その時々の「好みの服」を着替えながら暮らせます。
福岡・北九州だからこそ、「馴染む家」が必要な理由
もうひとつ、地域の話も少しだけ。
福岡・北九州のような沿岸部は、
- 冬はそこまで気温が下がらないのに「なぜか寒い」
- 夏は、気温以上に湿度がしんどい
という、体感的にストレスを感じやすい地域でもあります。
この環境で「映え」だけ重視した家を建ててしまうと、
- 冬は足元スースーでヒートショックが心配
- 夏はエアコンの風と湿気との戦い
- 結局、光熱費がかさんでしまう
ということが起こりがちです。
逆に、
- 断熱・気密
- 日射取得と遮蔽
- 調湿する素材
- 適切な換気
をしっかり整えた馴染む家は、
- 冬の朝、廊下も脱衣所も「うっ」とならない
- 夏の夜、ベタつかずに眠りやすい
- 家族の体調がじわっと安定してくる
という**”毎日のごほうび”**をくれます。
ビオハウジングが大切にしている「馴染む家づくり」の進め方
最後に、ぼくたちが実際の設計で大事にしているポイントを少しだけ。
ヒアリングで必ず聞くこと
- 平日の1日の流れ(起床〜就寝)
- 休日の過ごし方
- 家事でいちばんストレスな場面
- 冷え・アレルギー・睡眠など、身体の悩み
- 「実家の家で好きだったところ・嫌いだったところ」
これをもとに、
- 身体のラクさ(温熱・湿度・空気)
- 暮らしのラクさ(動線・収納・居場所)
- 将来のラクさ(変化への対応力)
の順番で、家づくりを組み立てていきます。
見た目の話は、ここが整ってから。
だからこそ、**「派手ではないけれど、じわっと馴染む」**そんな家が増えてきたように感じています。
こんな方は、一度ご相談ください
もしあなたが、
- インスタや雑誌を見すぎて、逆に迷ってしまった
- 「映える家」より「家族がラクに暮らせる家」に惹かれる
- 将来、リフォームしても”芯のぶれない家”にしたい
- 福岡・北九州の気候に合った注文住宅を建てたい
と感じているなら、ビオハウジングの「馴染む家づくり」の考え方は、きっとお役に立てると思います。
具体的な土地や予算が決まっていなくても大丈夫です。
**「どんな家が自分たちに馴染むのか?」を一緒に言葉にするところから、**ゆっくりお手伝いさせてください。
FAQ(よくある質問)
Q1. 「映える家」が好きでも、馴染む家づくりはできますか?
もちろんできます。大切なのは、映えを**「服」のレイヤーにとどめることです。構造・断熱・換気などの「身体」を普遍的に整えたうえで、外観や内装のテイストをお好みに寄せていけば、「映える」×「馴染む」を両立**させることができます。
Q2. シンプルな外観にすると地味になりませんか?
シンプル=地味、ではありません。窓のバランスやプロポーション、素材感、陰影のつき方を丁寧に整えることで、静かだけど品のある佇まいはつくれます。むしろ福岡・北九州の街並みには、時間がたっても色あせにくい、シンプルで普遍的な外観がよく馴染むと感じています。
Q3. すでに「映える家」寄りの間取りで検討中です。今からでも見直せますか?
まだ契約前・着工前であれば、見直せる可能性は十分あります。今のプランを拝見しながら、
- 温熱・湿度・換気の計画はどうか
- 動線や収納は暮らしのリズムに合っているか
- 将来の変化に対応できる余白はあるか
を一緒にチェックし、「馴染みやすさ」を高める修正案をお出しすることも可能です。