がんばるのをやめたら、身体がラクになった話。 ──「がんばらない」んじゃなくて、「菌にもがんばってもらう」生き方へ
【福岡・北九州の注文住宅コラム】
こんにちは、福岡のビオハウジング
健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
家づくりや暮らしの相談を受けていると、よくこんな声を聞きます。
「健康のために、食事も運動もがんばっているのに、ちっともラクにならない」
「情報を調べて努力しているのに、むしろ心や身体がしんどくなってきた気がする」
正直に言うと、昔の私もそうでした。
- マクロビオティック
- ローフード
- 発酵食品
- サプリや健康法…
「これも足したら、もっと元気になれるはず」と、”良さそうなこと”を一つひとつ積み上げていったのに、どこか息が詰まるような、追い立てられるような感覚が消えない。
そんなときに出会ったのが、ハリガネムシ(寄生虫)と腸内細菌の話でした。
「ああ、自分の”気分”や”やる気”って、思っていたほど『自分だけの力』で何とかなるものじゃないんだな」
そう腑に落ちた瞬間、肩から「ガチガチの力」がスーッと抜けていきました。

自分ひとりでがんばるのをやめて、菌と身体の仕組みにも働いてもらう。そんな「ラクに生きる」発想から生まれたリビング空間。
今日のテーマは、ずばり「いかに”ラク”に生きるか?」
ただしここでいう**”ラク”は、「がんばらない」ことではありません。**
- 自分ひとりの意志力で何とかしようとせず
- 菌・腸内細菌・身体の仕組みが働きやすい環境にしてあげる
その結果として、
同じ仕事・同じ家事・同じ暮らしでも、前よりずっと「負担が少ない」=ラクに感じる
そんな状態を「ラク」と呼びたいと思っています。
1. 「ラク=サボること」じゃない。まず定義を変えてみる
● 一般的な「ラク」のイメージ
「ラクに生きたい」と言うと、どこか後ろめたくなる人も多いと思います。
- サボりたいだけなんじゃないか
- 甘えていると言われそう
- 努力しない人みたいで嫌だ
特に、真面目でがんばり屋さんほど、**「ラク=悪いこと」**のように感じてしまいがちです。
● このブログでの「ラク」の定義
ここで、「ラク」という言葉の定義をいったん、まるっと変えてしまいましょう。
このブログでいう「ラク」は、
ラク = 不必要な”負担”がかかっていない状態
** = 自分ひとりが背負いすぎず、菌・腸内細菌・身体の仕組みにもうまく仕事を分担してもらえている状態**
です。
決して、
- 何もしない
- 努力を放棄する
- ダラダラ生きる
という意味ではありません。
むしろ逆で、
「がんばらなくても自然に回る仕組み」を先につくることで、必要なところでは、ちゃんとがんばれる余白が残る状態
が「ラク」だと考えています。
2. ハリガネムシに操られるカマキリ:「行動は、いつも”自分だけ”で決めているわけじゃない」
● ハリガネムシの不思議なストーリー
ハリガネムシという寄生虫をご存じでしょうか。
先日子供から「ハリガネムシって知ってる?」
と聞かれました、、
NHKの”ダーウィンを見た”で特集してたようです。
そのハリガネムシ不思議なんです。
- カマキリやコオロギなどの体内で育つ
- でも、大人になって卵を産む場所は「川や池などの水の中」
そのため、ハリガネムシが成熟すると、宿主である昆虫は水辺へ向かい、水の中に飛び込んでしまうことがあります。
結構グロテスクですので、、写真は載せません、、
カマキリからすると命がけの行動ですが、ハリガネムシから見ると、
「自分が生き延びて次の世代を残すための、宿主の”行動プログラムの書き換え”」
と言えます。
つまり、
- 宿主の行動
- 「どこへ向かうか」「何をしたくなるか」という”気分”
にさえも、体の中にいる別の生き物の都合が入り込んでいるわけです。
● 人間にも「内側の生き物の都合」が混ざっている
人間はハリガネムシに操られたりはしませんが、似たようなことは、より静かで穏やかな形で起きています。
その代表例が、腸内細菌と脳(気分)の関係です。
- お腹の中には、数百〜数千種類・数兆個の菌がすんでいる
- 彼らは食べ物を分解したり、ビタミンや短鎖脂肪酸をつくったりしている
- その代謝産物が、ホルモンや自律神経を通じて脳に影響する
これがいわゆる**「腸脳相関」**と呼ばれるものです。
「甘いものが無性に欲しくなる」
「イライラが続いて、ついキツい言い方をしてしまう」
そんなとき、脳だけでなく腸内細菌を含めた”チームとしての私”の状態が、静かに影響している可能性もあるのです。
3. 「私」=細胞+内臓+微生物の”チーム”というフレーム
● 自分を「ひとつの生き物」と思うと、苦しくなる
私たちはつい、
「自分の体も気分も、すべて自分ひとりの責任」
だと思いがちです。
- 体調を崩した → 自分の管理が悪い
- メンタルが落ち込む → 自分が弱い
- 朝、起きられない → 根性が足りない
でも、よくよく考えると、
- 体の中には無数の細胞や臓器があり
- さらに、その中や表面には無数の菌・ウイルスが住み
- それぞれが勝手に、でもどこか協力しながら働いている
という、**壮大な「生態系」**になっています。
● フレームを変える:「チームとしての私」
そこで、こうフレームを変えてみます。
「私」= 人間の細胞 + 内臓 + 腸内細菌(など微生物)の”合同チーム”
- 私が眠っているあいだも、腸内細菌はせっせと発酵してくれている
- 私がごはんを食べるたびに、肝臓や膵臓が黙々と働いてくれている
- 私が落ち込んでいるときも、免疫の細胞たちが地味にパトロールしてくれている
つまり、もともと私は「ひとり」ではないんですよね。
だから本当は、
「自分ひとりでがんばらず、チーム全体が働きやすい環境を整えてあげること」
が、いちばん合理的で、いちばんラクな生き方なのだと思います。
4. 「がんばる」をやめるのではなく、「負担を減らす」へ
● 意志力まかせの健康法は、続かない
かつての私は、
- 甘いものは全部やめる
- 〇〇は絶対食べない
- 毎日××分、必ず運動する
という風に、意志力で自分を管理しようとしていました。
一時的には効果が出ても、
- イレギュラーな予定が入って崩れる
- 疲れが溜まって守れなくなる
- 守れなかった自分にガッカリして、自己否定が始まる
結果、だんだん**「健康づくり=しんどいもの」**になっていきます。
● 「ラク」の定義を変えると、やることも変わる
そこで、
「がんばるか、サボるか」の二択ではなく、
「負担を減らして、菌と身体の仕組みに任せられる部分を増やす」
という発想に切り替えてみました。
例)食べ方の切り替え
× 甘いものを”力づくで完全禁止”する
○ 甘いものに手が伸びにくい環境をつくる
- 家には常備しない
- 代わりに、ナッツや果物、発酵おやつを置いておく
- 食物繊維や発酵食品を増やして、血糖値の乱高下をゆるやかにする
例)冬の暮らし方の切り替え(福岡・北九州)
× 北九州の底冷えする冬を、「根性」で乗り切る
○ 家の断熱・気密を整えて、18〜22℃前後をキープする
- 部屋ごとの温度差を減らす
- エアコンの風に直接あたらない暖房計画にする
- お風呂・トイレ・廊下も、できるだけ「ヒヤッ」としないようにする
こうすると、
同じ「健康的な暮らし」を目指していても、「自分ひとりの努力」ではなく「環境とチームの力」を使うかたちになる
それが、ここで言う**「ラクに生きる」**ということです。
5. 実装①:菌が働きやすい「食」の整え方
細かい栄養学よりも、まずは方向性だけ押さえておくとラクです。
● 1)「自分の好み」+「腸内細菌のエサ」の両方を見る
「自分が食べたいか」だけでなく、**「腸内細菌のエサになるか?」**という視点を足してみます。
腸内細菌が喜ぶもの
- 食物繊維(野菜・海藻・豆・雑穀)
- 発酵食品(味噌・ぬか漬け・納豆・酒粕・甘酒など)
- 適度なオメガ3系の油(青魚・えごま油など)
チームが疲れやすいもの(頻度に注意)
- 精製された砂糖たっぷりの飲み物・お菓子
- 超加工食品・トランス脂肪酸が多いもの
「絶対NG」ではなく、
「チームにとって”たまのご褒美”か、”毎日ヘビーな仕事を強いる食べ方”か」
くらいの感覚で見てみると、食べ方の選択が少し変わってきます。
● 2)完璧より「毎日ちょっと」を優先
真面目な人ほど、
- ルールをガッチリ決める
- 一気に変えようとして挫折する
パターンになりがちです。
そうではなくて、
- 味噌汁を毎日1杯足してみる
- 白米の一部を雑穀や玄米に変えてみる
- 甘い飲み物を、「水かお茶+甘くない炭酸」にしてみる
といった、“毎日ちょっと”の積み重ねで十分です。
「チームのために、1日1回だけ何かプレゼントする」くらいの感覚が、いちばん続きます。
6. 実装②:菌と人の両方がラクな「住まい」のつくり方(福岡・北九州の注文住宅)
次は、私の本業である**「住まい」**の話です。
食べ物と同じくらい、菌と私たちのチームに効いてくるのが、
温度・湿度・空気
をどう保つか、という部分です。
● 1)温度:冬18〜22℃前後を「根性」ではなく「性能」で
福岡・北九州は、
- 気温はそこまで低くなくても
- 風と湿気で体感温度が下がり、
- 冬は底冷えしやすい地域
です。
だからこそ、
- リビングだけ暖かくて、廊下やトイレは冷蔵庫並み
- お風呂に行くたびにガマン大会
という状態は、身体にも菌にも、かなりのストレスになります。
理想は、
家全体が18〜22℃前後で、部屋ごとの温度差が少ない状態を保てること。
そのために、ビオハウジングでは
- 地域に合った断熱性能(Ua値)の確保
- すき間を減らす気密性能(C値)
- 暖房の熱が逃げにくい窓・ガラスの選定
などを、「数字」+「体感」の両方から設計しています。
● 2)湿度:カラカラでもベタベタでもない、「中庸」がラク
菌も人も、極端は苦手です。
冬:乾燥しすぎると、
- 喉や鼻の粘膜が痛みやすい
- 静電気バチバチ
- 風邪やウイルスにも弱くなる
夏:湿度が高すぎると、
- カビやダニが増えやすい
- 体感温度が上がり、疲れやすい
そこで、
- 調湿してくれる断熱材(セルロースファイバーなど)
- 漆喰や無垢材の内装
- 換気とエアコン、必要に応じて除湿機の組み合わせ
などで、**”中庸の湿度”**に近づけていきます。
冬はカラッとしすぎず、夏はベタっとしすぎない。
この「真ん中あたり」が、菌と人の両方にとっていちばんラクです。
● 3)空気:目に見えないところこそ「チーム想い」に
空気については、
- 香料・揮発成分が強すぎないこと
- 化学物質の少ない建材を選ぶこと
- 計画的な換気で、空気がよどまないこと
が大切です。
ビオハウジングでは、
- 自然素材をベースにした建材選び
- 換気システム+窓の配置で、空気がゆるやかに巡る設計
- 「発酵する家」というコンセプトで、微生物にとっても穏やかな空気環境づくり
を意識しています。
「エアコンの風の音じゃなくて、子どもの足音が聞こえるリビング」
そんな空間は、菌も人も、ホッと一息つきやすい場所だと思います。
7. うまく「チームでラクに生きられているか」を見るサイン
最後に、うまく”チームとしてラクに生きられている”かどうかを、ざっくりチェックするポイントを挙げておきます。
● 1)睡眠
- 寝つきはスムーズか?
- 夜中に何度も目が覚めないか?
- 朝、起きたときの「身体の重さ」はどうか?
● 2)お通じ
- 毎日〜2日に1回くらい、すっきり出ているか?
- 下痢やコロコロ便が続いていないか?
- お腹のハリやガスで苦しくないか?
● 3)気分の波
- ちょっとしたことで、必要以上にイライラしないか?
- 落ち込んでも、1〜2日で戻れるか?
- ずっと「何もやる気が起きない」状態が続いていないか?
● 4)身体のサイン
- 頭痛・肩こり・肌荒れが「当たり前」になっていないか?
- 冬の冷えや夏のダルさが、異常にきつくないか?
- 風邪をひくと、長引きすぎていないか?
これらはすべて、
「脳だけの声」ではなく、「細胞と内臓と、菌たちを含めたチームからのメッセージ」
でもあります。
8. 福岡・北九州で「菌にがんばってもらう家」をつくるという選択
がんばるのをやめる、というと、何もかも手放すように聞こえるかもしれません。
でも本当は、
「自分ひとりでがんばる」をやめて、「菌と身体の仕組みにがんばってもらえる環境」をつくる
という意味に近いと思っています。
食べ物:
自分もおいしくて、腸内細菌のエサにもなるものを増やす
暮らし:
無理なく眠れて、身体が冷えすぎず、頭も冴え過ぎないリズムをつくる
住まい:
福岡・北九州の気候に合わせて、温度・湿度・空気の負担を減らす
この3つがそろうと、同じ毎日でも「ラクさ」がまったく違うと感じています。
ビオハウジング(タケモリ一級建築士事務所)は、
「家は、菌と人がいっしょに深呼吸する器」
だと考えています。
- 高断熱・高気密の性能
- 調湿する素材や、静かな空気の流れ
- 発酵を生かした食堂や畑とのつながり
そんな視点で、福岡・北九州の注文住宅やリノベーションをお手伝いしています。
「がんばるのをやめたいわけじゃない。
ちゃんとがんばりたいからこそ、
その土台になる”ラクな環境”をつくりたい。」
もし、そんな思いが少しでもあれば、家づくりの相談でも、暮らし方のモヤモヤ相談でもかまいません。
お気軽に声をかけていただけたらうれしいです。