【四毒①】小麦と腸の関係 〜通気と通便〜
【四毒①】小麦と腸の関係 〜通気と通便〜
(健康住宅 × 腸内環境 × 発酵的暮らし)
こんにちは、福岡のビオハウジング 健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。
家にも身体にも「通り」が大切
健康な住宅を設計するときに、いちばん大事なのは「通り」です。
風が通り、湿気が抜け、空気が循環すること。
どんなに断熱性能が高くても、通気が悪ければ、内部に湿気がこもり、カビや劣化が進みます。
実は、人の身体もまったく同じ。
腸の“通り”が悪くなると、炎症や疲れが溜まり、心まで重くなる。
その原因のひとつが、私たちが日常的に口にしている“小麦”です。
小麦が腸に与える影響
小麦に含まれるたんぱく質「グルテン」は、
実は「グリアジン」と「グルテニン」という2つの成分からできています。
このうち グリアジン が、腸の粘膜に作用して「タイトジャンクション(腸の細胞同士をつなぐ隙間)」をゆるめることが分かっています。
すると、本来通らないはずの未消化物や毒素が血中に漏れ出し、
免疫が過剰に反応する——これがいわゆる リーキーガット(腸漏れ) です。
腸は、全身の免疫の約7割を司る器官。
ここに炎症が起こると、肌荒れ・疲労・不眠・アレルギー・気分の波など、
“静かな不調”が少しずつ積み重なっていきます。
通気と通便 〜詰まりをとるということ〜
家でいえば、通気層のない壁が湿気をため込むようなもの。
見えないところで“カビ”が生まれ、やがて構造そのものを傷めてしまう。
身体も同じで、腸が炎症や食べ過ぎで詰まると、
不要なものを外へ出す力が弱まり、血液も淀みます。
だからこそ、「通便」は身体の通気口。
食を見直し、余計なものを入れず、自然なリズムを取り戻すことが、
内なる“通気設計” につながるのです。
小麦を減らすと、身体が“呼吸”しはじめる
小麦を控えて数日すると、多くの人がこう言います。
「なんだか、体の中の風通しが良くなった気がする」と。
お腹の張りが減り、肌や呼吸が軽くなる。
それはまるで、家の窓を開けて、澱んだ空気を一気に入れ替えたような感覚。
身体は本来、風のように“通う”存在なのです。
感覚を取り戻すというリフォーム
現代の私たちは、ストレスや加工食品の中で、
体の“違和感”に気づけない状態にあります。
でも、静かな家の中で風の音が聞こえるように、
体の中のノイズを減らすと、
小さなサイン——「この食べ物は合わない」「今日は休もう」——が聞こえてきます。
それが、本当の健康の始まり。
家の空気も、身体の空気も、通い合ってこそ整うのです。
🪶 次回予告:植物油と“酸化”の話
次回は【四毒② 植物油】について。
「酸化」と「劣化」——。
家の外壁が傷むように、私たちの細胞も酸化していきます。
その共通のメカニズムを、わかりやすく解説します。