子どもの嗅覚は人工の香りと天然の香りどっちが好き?福岡・北九州の工務店が考える「香りの環境づくり」
こんにちは、ビオハウジング 健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
ある日、お客様のお宅に伺ったときのこと。
トイレの扉を開けた瞬間、ムワッと強いフローラル系の香りが鼻に飛び込んできました。
「このトイレットペーパー、間違えて“香り付き”を買っちゃったんです」と奥さま。
すると、小さなお子さんが鼻をつまみながら
「くさい〜、あたまいたくなる〜」と、トイレに入りたがらないのです。
大人の私でも「ちょっと強いな」と感じる香り。
子どもの身体には、もっと負担になっているかもしれません。
今日は、
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子どもの嗅覚は、そもそもどんな特徴があるのか
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人工的な香りと天然の香り、どちらを好みやすいのか
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北九州市・福岡県での注文住宅・工務店として、香りの環境をどう整えるか
を、やわらかくお話ししてみます。

子どもの嗅覚って、じつは「生まれたときから敏感」
嗅覚は、いちばん早く働き始める感覚
赤ちゃんは、目よりも耳よりも先に「匂い」を手がかりに世界を感じています。
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生後まもない新生児でも、お母さんの胸や母乳の匂いを嗅ぎ分ける
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自分のお母さんの乳房の匂いへ、頭をそちらに向ける反応が見られる
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母乳や母親の体の匂いは、ストレスを和らげたり、痛みを軽くしたりする効果も報告されています
つまり、
「お母さん」「安心」「ごはん」
これらは最初から“匂い”とセットでインプットされている
と言ってもいいくらいです。
強い匂いは「情報が多すぎて疲れやすい」
子どもの嗅覚は敏感なので、
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大人が「いい匂い」と思う柔軟剤
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トイレの強い芳香剤
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香り付きのシャンプーやボディソープ
などでも、
子どもにとっては
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頭が重い
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気持ち悪い
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なんとなく落ち着かない
と感じることがあります。
一方で、
だしの匂い、焼きたてのパン、みかんの皮、土や木の匂いなど、
「食べ物」や「自然」に近い匂いは、比較的受け入れやすい土台があります。
人工的な香りと天然の香り、その違いは?
人工的な香り(合成香料)って?
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柔軟剤、洗剤、芳香剤、消臭スプレー、香り付きトイレットペーパー
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シャンプー、ボディソープ、子ども用コスメ など
多くは「合成香料」と呼ばれる成分が使われています。
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はっきり分かりやすい香り
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長時間、同じ強さで続くように設計
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室内空気中にVOC(揮発性有機化合物)が放出される
といった特徴があります。
近年、香り付き製品から多数のVOCが検出され、
頭痛や喘息、アレルギー症状などとの関連も指摘されています。
子ども向けのシャンプーやボディソープでも、多くの製品に「香料」が含まれていることが報告されています。
天然の香りって?
ここでは、こんなものをイメージしています。
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みかん、ゆず、ハーブなど植物そのものの香り
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だし、味噌、パンが焼ける匂い
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無垢材や天然木、漆喰のほのかな香り
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雨あがりの土の匂い、落ち葉の匂い
ただし、「天然だから無条件に安全」というわけではありません。
エッセンシャルオイルなど、濃縮された精油は刺激も強く、
肌トラブルやアレルギーの原因になることもあります。
ここで大事なのは、
「天然か人工か」よりも
“強さ”と“量”と“こもり方”
だと考えています。
子どもは本来どちらを好みやすい?
生まれつきの傾向だけを見ると…
研究からわかっているのは、
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赤ちゃんは、母乳やお母さんの体の匂いに強く引き寄せられる
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甘い匂い(母乳、バニラ、果物など)は、比較的好まれやすい
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「ごはん」「人」「自然」とつながる“生命感のある香り”には馴染みやすい
ということです。
この段階では、
合成のフローラルや洗剤の匂いが「好き」というわけではありません。
むしろ
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情報量の少ない、やわらかい匂い
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食べ物や人・自然に結び付いた匂い
のほうが、子どもの生物としての感覚にはフィットしやすいと考えられます。
でも、好みは「環境」でいくらでも変わる
ここがいちばん大事なポイントです。
① 日常でいちばん多く触れる匂い=「安心の匂い」になる
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いつも家の中が、強い柔軟剤の香りで満たされている
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トイレには常に芳香剤
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お風呂もシャンプーやボディソープの甘い香り
こうした環境で育つと、
子どもにとってはそれが
「うちの匂い」=「安心の匂い」
になっていきます。
逆に、無臭に近い空間や、木や土の香りのする空間に来た時に
「なんか物足りない」「匂いがないと落ち着かない」と感じることもあります。
② 匂いの好みは「記憶」とセットで書き換わる
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お母さんがいつも使っている柔軟剤の香り
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大好きな毛布やぬいぐるみにしみ込んだ匂い
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楽しかったお出かけで嗅いだ匂い
こうした経験が重なると、
「その匂い=楽しい・安心」
というふうに、好きな匂いとして上書きされていきます。
つまり、
子どもの嗅覚そのものは天然寄りがスタートラインでも、
“暮らしの匂い”が人工香料中心なら、好みもそちらに寄っていく
というイメージです。
よくある2つのケース
ケース1:柔軟剤大好き!になっている子
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家でも祖父母宅でも、香りの強い柔軟剤を使用
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洗いたてのタオルの匂い=「家族」「安心」
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お店で同じ柔軟剤の香りを嗅ぐと「これ、うちの匂い!」と嬉しそう
この場合、
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子どもの「好き」という感覚は素直なもの
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ただし、室内空気中のVOCやアレルギー負担は、冷静に考える必要がある
なので、
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いきなりゼロにはせず
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使う量を減らす
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無香料や香り控えめタイプへ少しずつ切り替える
といった「段階的な見直し」が現実的です。
ケース2:香り付きトイレットペーパーが苦手な子
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普段は無香料のトイレットペーパーと、匂いのないトイレ
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ある日、間違えて「香り付きトイレットペーパー」を購入
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扉を開けた瞬間、「くさい」「あたまがいたい」とトイレに行きたがらない
これは、
子どもの嗅覚が、ちゃんと“危険信号”を出している
とも言えます。
ここで大事なのは、
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「わがままを言っている」のではなく
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「あなたの感じ方はまちがってないよ」と伝えてあげること
そのうえで、大人が環境を元に戻してあげることが、
子どもの身体感覚を守ることにつながります。
福岡・北九州の注文住宅で考えたい「香り」と「空気環境」
ビオハウジングでは、
無垢材や天然木、漆喰の塗り壁など自然素材の家を標準にしています。
これは単に「雰囲気が良いから」ではなく、
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VOC(揮発性化学物質)をできるだけ減らす
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シックハウスやアレルギーのリスクを下げる
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室内空気を、できる限り“静かな状態”にしておく
ための選択でもあります。
家づくりで大切にしたいポイント
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強い人工的な香りを前提にしない
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「匂いでごまかす」より「においの元を減らす」設計
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室内干しのときも、洗濯物のにおいがこもりにくい換気計画
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素材そのもののやさしい匂いをベースにする
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無垢材・天然木の床のほのかな木の香り
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漆喰や自然塗料の、ツンとしない落ち着いた匂い
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室内空気の流れを整える
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換気システム+窓計画で、こもったにおいをためない
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PM2.5や花粉だけでなく、「香料由来の粒子」も外に出していくイメージで
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こうした工夫を重ねることで、
子どもの嗅覚が「静かな基準」を持てる健康住宅になっていきます。
今日からできる「香りの環境」チェックリスト
① 家の中の“香りの出どころ”を見直す
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柔軟剤・洗剤(香りの強さ、使用量)
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芳香剤・消臭スプレー(トイレ・玄関・リビング)
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香り付きトイレットペーパー・ゴミ袋
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アロマ・お香・キャンドル(焚く頻度と時間)
「なくす」が難しければ、まずは
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使用量を半分にする
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一番強いものから順にやめてみる
といった小さな一歩からでも十分です。
② 子どもと一緒に「匂いの観察」をしてみる
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「今日の夕飯の匂い、どんな感じ?」
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「雨あがり、公園の匂いするね」
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「このタオルの匂い、強い? ちょうどいい?」
と、言葉にして一緒に比べてみると、
子ども自身が「これは好き・これは苦手」を整理しやすくなります。
③ 「生活の匂い」を増やして、「香料の匂い」を減らす
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味噌汁をつくるときの、だしの香り
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パンやおやつを焼くときの香り
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無垢材の床に寝転んだときに、ほのかに感じる木の香り
こうした暮らしそのものの匂いが増えていくと、
人工的な強い香りに頼らなくても
「うちの匂い=落ち着く匂い」
になっていきます。
ビオハウジングとしてお伝えしたいこと
子どもの嗅覚は、
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生まれつきは「自然に近い香り」に寄り添いやすく
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その後は「どんな匂いの中で育つか」で、好みが上書きされていく
という、繊細でおもしろい感覚です。
だからこそ、家づくりでは
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空気環境と室内空気の質
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自然素材の家かどうか
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においでごまかさない設計かどうか
を、とても大切にしたいと考えています。
もし、
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柔軟剤や芳香剤の匂いがきつく感じるようになってきた
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子どもの頭痛・だるさ・アレルギーが気になっている
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無垢材や漆喰を使った、落ち着いた香りのする家に興味がある
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
ビオハウジングでは、
北九州市を中心に、香り・空気・断熱・発酵まで含めた「いのちの環境」としての注文住宅をご提案しています。
FAQ(よくある質問)
Q1. 子どもは、人工的な香りと天然の香りどちらを好むのですか?
A. 生まれつきの感覚としては、食べ物や人・自然に近い、やわらかい天然の香りを受け入れやすいと考えられています。ただし、日常的に触れる匂いが人工香料中心だと、その匂いが「安心の匂い」になり、好みもそちらに寄っていきます。
Q2. 強い柔軟剤や芳香剤は、子どもの健康に悪影響がありますか?
A. すべてが即「有害」とは言い切れませんが、香り付き製品から放出されるVOC(揮発性有機化合物)は、頭痛・喘息・アレルギー症状などとの関連が指摘されています。特に子どもは体が小さく感覚も敏感なので、できるだけ量を減らし、換気をしつつ慎重に付き合うことをおすすめします。
Q3. 子どもの嗅覚を健やかに育てるために、家庭でできることは?
A. 家のベースを「ほぼ無臭〜自然な香り」にすることが大切です。強い香りの柔軟剤・芳香剤を減らし、無垢材や漆喰など自然素材の家づくりや、だし・味噌・果物などの「生活の匂い」を増やすことが、子どもの嗅覚の土台づくりにつながります。
Q4. 福岡・北九州で、香りや空気環境に配慮した注文住宅を建てたいのですが、何を基準に工務店を選べばいいですか?
A. 「自然素材の使い方」「VOCやシックハウス対策」「換気計画」「室内干しやにおい対策」を、具体的な数字や事例で説明してくれる工務店を選ぶと安心です。モデルハウスに行ったとき、「匂いが強くないか」「頭が重くならないか」と、身体感覚を頼りに見てみるのもおすすめです。