子どもの「心の土台」は“つ”のつく年まで? こころの成長と家の環境の話|福岡・北九州の注文住宅・工務店目線で
「子どもの躾は”つ”のつく年まで」と家づくり
──子どもの心の育ちと、家の環境の深い関係

家族で話をする時間と、安心して過ごせる空間が、子どもの“心の土台”を静かに育てていきます。
こんにちは、福岡のビオハウジング
健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。
はじめに:叱ってばかりいた頃の、ちょっと苦い思い出
昔、わが家の子どもがまだ小さかった頃。ご飯中に席を立ったり、片付けをしなかったりすると、ついイライラして、
「何回言ったらわかるの?」
と口から出てしまうことがよくありました。
あとから冷静になると、
- 本当に「わからない」年齢だったのかもしれない
- そもそも、今の家の環境やルールの出し方が、その子の”心の年齢”と合っていなかったのかもしれない
と、モヤモヤしたのを覚えています。
そんな中で、ふと耳にした言葉。
「子どもの躾は”つ”のつく年まで」
今日は、この言葉を子どもの精神的な育ち(こころの成長)+家の環境という視点で、福岡・北九州の暮らしと注文住宅づくりを絡めながら、お話してみたいと思います。
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工務店と一緒に考える暮らし
「”つ”のつく年まで」って、いつまでのこと?
まずは言葉の確認から。
ひとつ・ふたつ・みっつ…ここのつ
つまり1〜9歳くらいをざっくり指す昔の言い方です
10歳(とお)は「つ」がつかないので、ここでひと区切り
ここから連想されるのが、
9歳くらいまでに「生きる基礎の型」をいっしょに育てましょう
という、昔の人の体験から生まれた知恵なんだろうな、ということです。
子どもの「心の土台」は、3つの段階で育っていく
子どもの精神的な育ちは、ざっくり分けるとこんな流れで進みます。
① 0〜3歳:安心の土台づくり
② 3〜6歳:「自分」という感覚と自己肯定感の芽
③ 6〜9歳:ルール・公平感・他者理解
「つのつく年まで」は、この①〜③がぎゅっと詰まった、大事な時期なんですね。
ここからは、それぞれの段階と、家のつくり・暮らし方との関係を重ねてみます。
① 0〜3歳:安心の土台をつくる時期と、家にできること
0〜3歳のこころの特徴
- 世界は「快・不快」でできている(お腹すいた/眠い/こわい/うれしい…)
- 言葉よりも、抱っこ・声のトーン・表情・匂いで世界を感じている
- 親(養育者)との関係から**「自分は大事にされる存在か?」**という感覚が育つ
この時期の”躾”の中心は、「ダメでしょ!」と教え込むことよりも、
- 泣いたら誰かが来てくれる
- 危ないときはさっと守ってもらえる
という**”身体で覚える安心”**です。
家づくりの視点:0〜3歳にやさしい環境とは?
この時期の子にとって、家は**「安心の巣」**であることが何より大切です。
段差やヒヤッとする場所を減らす
- ヒヤリハットが多いと、大人も常にピリピリしてしまいます
- 角の少ない家具、転びにくい床、階段へのゲートなど
温度差・冷えから守る
- 冬、抱っこして廊下を歩いたときにスースー寒い家だと、大人も表情が強ばりやすくなります
- 福岡・北九州のような湿度の高い地域こそ、廊下も脱衣室もできるだけ同じ温度帯にしておきたいところ
におい・音が穏やかな空気
- 強い人工的な香りや、エアコンの風音が常にゴーゴーしている空間より、木や漆喰の匂い、外から聞こえる雨音や風の音のほうが、赤ちゃんの身体にはやさしく感じられます
「安心して眠って、安心して泣ける家」
これは、ビオハウジングが高断熱・高気密と自然素材にこだわる、大きな理由のひとつです。
② 3〜6歳:「自分」が育ち、自己肯定感の芽が出てくる時期
3〜6歳のこころの特徴
- 「いやいや」「ぼくが/わたしが!」が強くなる → 自分と他人の違いが少しずつ見えてくるサイン
- ごっこ遊び・空想遊びが盛んになる → 物語を通して「正義」「役割」「優しさ」を学び出す
- まだまだ自分の感情が最優先になりやすい時期
このタイミングで大事なのは、
- 「やっていいこと/ダメなこと」の線引きを、シンプルな言葉で
- できたときには、具体的にほめる
という、基本的な関わりです。
「ちゃんと順番待てたね」
「痛いって言えたの、えらかったね」
など、行動をほめてあげることが自己肯定感の芽になっていきます。
家づくりの視点:3〜6歳に合う空間とは?
この頃の子は、**「自分でやってみたい」**が爆発する時期。家のつくりが、その背中を押してくれることがあります。
「自分で届く高さ」を増やす
- 洗面台の高さ、タオル掛け、コップの場所
- ちょっとした踏み台が置けるスペース
→ 「自分でできた」が増えると、叱る回数も自然に減ります
おもちゃが”自分で片付けられる”収納
- 大人の使いやすさだけで考えた収納よりも、子ども用の”ざっくり箱”をリビングの片隅につくる方が現実的です
家族が顔を合わせやすいLDKのつくり
- 福岡・北九州の注文住宅でも増えている「LDK一体+畳コーナー」のような間取りは、子どもの「見てほしい」と、大人の「ちょっと家事したい」を両立しやすい形です
子どもが**「自分でやりやすい」+「失敗してもやり直しやすい」**そんな余白を家の中に残しておくと、自己肯定感はずっと育ちやすくなります。
③ 6〜9歳:ルール・公平感・他者理解が育つ時期
6〜9歳のこころの特徴
- 学校生活が始まり、「社会のルール」「順番」「役割」にふれる
- 「ずるい」「不公平」が気になり出す → 正義感の芽が育ってくる
- 具体的な場面なら、相手の気持ちを想像できるようになる
この時期には、
- 「なぜそれをしてはいけないのか?」という簡単な理由
- 「約束」や「時間」「順番」といったルールの意味
も、少しずつ理解できるようになります。
この時期の「躾」のポイント
短い言葉+理由のセット
- 「叩くと相手は痛いし悲しいから、手は出さない」
家のルールを一緒に確認する
- 「うちではどうするって決めてたっけ?」
失敗したときは「罰」だけでなく、「修復」の経験を重ねる
- 「どう言ったら伝わるかな?」
- 「今からでも謝りに行こうか」
ここまでが、昔でいう「つのつく年まで」の**”心のOS(基本ソフト)をインストールする期間”**といっても良いかもしれません。
家づくりの視点:6〜9歳の心を支える空間
この時期は、心が外の世界へ広がる一方で、家は**「ホッとできる基地」**であり続けることが大事です。
宿題や読書ができる”半個室的な場所”
- 完全な個室ではなく、リビングの一角のスタディスペースなど
- 家族の気配を感じながら、自分の世界に入れる場所
家族会議しやすいテーブルと時間の習慣
- 「今日あったうれしかったこと/困っていること」を話せる場があると、心のモヤモヤを溜め込みにくくなります
温度・音・光のストレスが少ない家
- 冬にリビングと廊下で温度差が大きいと、行き来そのものがストレスになります
- 外の騒音や隣家の音が響きやすい家だと、じっくり考える時間が削られがちです
→ 高断熱・高気密+しっかりした遮音・断熱仕様は、子どもの集中力や情緒の安定にも quietly(ひっそり)効いてきます
10歳以降は「教え込む」から「一緒に考える」へ
ここまで読んで、
うちの子、もう”つ”がつかない年なんだけど……もう遅い?
と不安になる方もいるかもしれません。
結論からいうと、全然そんなことはありません。
「つのつく年まで」は → 親にとっての “意識の目安” にすぎません
人のこころは、思春期でも、大人になってからでも、安心できる関係があれば、いくらでも育ち直していくものです
むしろ10歳以降は、
- 「こうしなさい」より → 「あなたはどう思う?」を増やしていく時期
- ルールを押しつけるのではなく、 → 「なぜそのルールが必要か」を一緒に言葉にしていく時期
と言えるかもしれません。
家でいえば、
一方的に設計者が決めた家ではなく、家族みんなで「どう暮らしたいか」を話し合いながらつくる家
に近いイメージですね。
子育てと家づくりを、いっしょに考えるということ
福岡・北九州で家づくりをしていると、打ち合わせの中で、必ずと言っていいほど**「子育て」の話**になります。
- 叱りすぎてしまう自分を何とかしたい
- 子どもの個性を伸ばせる家にしたい
- 帰ってきたとき、ホッとできる場所をつくりたい
こうした思いは、**間取りや性能だけではなく、「家の空気感」や「暮らし方」**と深く結びついています。
ビオハウジングとして大切にしているのは、
- 安心して眠れる温熱環境
- 深呼吸したくなる空気(材や換気の選び方)
- 家族の気配を感じながら、それぞれの居場所がある間取り
こうしたものを通して、子どもの「心の土台」が育ちやすい環境を整えることです。
おわりに:今の年齢からできることを、いっしょに
「子どもの躾は”つ”のつく年まで」という言葉は、「9歳までに完璧に仕上げないとダメ」という意味ではなく、
小さいうちの関わり方と環境づくりが、その子の一生の”心の土台”になるよ
という、優しい注意喚起のように、私は感じています。
- 今、0〜3歳の子がいる方は、「安心」がテーマ
- 3〜6歳なら、「自分でできた」を増やす家づくり
- 6〜9歳なら、「約束と対話」がしやすい場づくり
- 10歳を過ぎたら、「一緒に考え、言葉にする関係」へ
年齢によって、家にできるサポートも、親の関わり方も変わっていきます。
「うちの子には、どんな環境が合っているだろう?」
「今の家でできる工夫は? 新しい家なら、何を大事にしよう?」
そんな問いが浮かんだときは、福岡・北九州の気候や、子育て世代の暮らし方をよく知る工務店として、ビオハウジングにぜひ一度ご相談ください。
図面の話だけでなく、お子さんの”心の年齢”と、家のつくりのバランスをいっしょに整理しながら、そのご家族らしい「心の土台が育つ家」を考えていけたらうれしいです。
FAQ(本文要約)
Q1. 「子どもの躾は“つ”のつく年まで」とは、何歳までのことですか?
ひとつ・ふたつ・みっつ…ここのつ、までの「つ」を指し、
1〜9歳ごろをまとめて表す言葉です。
昔の人の感覚として「9歳くらいまでに、暮らしの基本や心の土台が形になってくる」という経験則があり、その目安として使われてきたと考えられます。
Q2. 9歳を過ぎたら、もう“躾”は遅いのでしょうか?
そんなことはありません。
「つのつく年まで」はあくまで 親にとっての目安 であり、
人の心は思春期でも大人になってからでも、
安心できる関係があれば育ち直していきます。
9歳までが「型を示す時期」だとすれば、10歳以降は「一緒に考える時期」。
関わり方のスタイルが変わっていくと捉えると良いと思います。
Q3. 家の環境は、子どもの心の成長にどんな影響がありますか?
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0〜3歳:温度差が少なく、静かで安心して眠れる家は、「世界は安全だ」という感覚を育てやすくなります。
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3〜6歳:「自分で届く高さ」や片付けやすい収納は、「自分でできた」という自己肯定感の芽を支えます。
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6〜9歳:温度・音・光のストレスが少なく、家族で話し合える場がある家は、集中力や情緒の安定に役立ちます。
福岡・北九州のように湿度差・温度差が大きい地域ほど、家の性能と間取りの工夫が、子どもの心の育ちを静かに支える土台になっていきます。