SPEC BLOG

性能ブログ

TOP性能ブログ絶対零度ってさ、どんな世界なの?——分子の動きが”ほぼ止まる”究極の冷たさ

絶対零度ってさ、どんな世界なの?——分子の動きが”ほぼ止まる”究極の冷たさ

こんにちは!福岡のビオハウジングで住宅設計をしている、健康オタクの竹森哲也です。

子どもから、こんなことを聞かれました。

「絶対零度ってさ、どんな世界なの? そこって止まってるの?」

たしかに、**「絶対零度 どんな世界」**って、言葉からしてもう”究極の冷たさ”感がありますよね。

今日は、前回までの「洗濯物が乾く」「冷蔵庫の中でも乾燥する」の延長で:

❄️ 絶対零度って何度のこと?

❄️ 絶対零度 どんな世界なのか、分子レベルでは何が起きているのか?

❄️ なぜ、実際には到達できないと言われているのか?

❄️ 冷蔵庫や家の室温と、どんなつながりがあるのか?

を、子どもにも話せるくらいの言葉でまとめてみます。

暗い空間に浮かぶ青く光る氷のキューブと、絶対零度に近づいた分子のわずかな動きをイメージした写真風イラスト

完全な静止ではなく、わずかな“ゆらぎ”を残したまま、極限まで静まった分子の世界が「絶対零度」に近い世界です。


1. 絶対零度って何度?まずは「温度」の正体から

温度=分子たちの「動きの元気さ」

これまでの話とも共通ですが、あらためて整理すると:

🔬 私たちの目に見えないレベルでは、空気も水も鉄も、小さな分子(原子)が集まったもの

🔥 温度が高いほど、分子は激しく動いている

❄️ 温度が低いほど、分子の動きはゆっくりになる

つまり、**温度とは「分子たちの動きの元気さを表したもの」**と考えると分かりやすいです。

 

絶対零度とは「これ以上は下げられない」温度

そこで登場するのが、絶対零度。

📐 理論上の「分子の動きがいちばん小さくなる温度」

🌡️ 摂氏(℃)ではなく、「ケルビン(K)」という温度目盛りで**0K(ゼロ・ケルビン)**と表現します

❄️ 摂氏(℃)に直すと約**−273.15℃**

つまり:

絶対零度 = −273.15℃くらい

「これ以上、動きを遅くできない理論上の底」

というイメージです。

 


2. 「絶対零度 どんな世界?」分子の世界で見てみる

完全に「静止」しているわけではない

よくあるイメージ:

❌ 「絶対零度=分子がピタッと完全に止まった世界」

ですが、実はこれは少しだけ正しくて、少しだけ間違いです。

📚 古いイメージでは、「絶対零度で分子は完全に静止」と言われていました

🔬 しかし、量子力学的に見ると:

  • 分子や原子は「完全に位置が固定される」ことはできない
  • わずかな**”ゆらぎ(ゼロ点エネルギー)”**がどうしても残る

なので、**「ほとんど動けないけれど、完全静止ではない世界」**というのが、今の理解に近いです。

物質はどうなっている?

絶対零度に近づいていくと、物質はこんなふうに振る舞います:

💨 気体:ほとんどの物質は、液体→固体へと変化

🧊 固体:原子・分子は格子状に並び、小さく震えながら”その場にとどまる”イメージ

電気的な性質:特定の物質では「超伝導」など、特別な状態が現れることも

ただし、ここで大事なのは:

「絶対零度そのものには”まだ誰も到達できていない”」

という点です。

私たちが話しているのは:

「かぎりなく絶対零度に近い状態にしたら、こんなふうに振る舞った」

という実験結果からの推測なんですね。

 


3. なぜ絶対零度には到達できないのか?

冷やすとは「エネルギー(動き)を外に逃がすこと」

冷蔵庫のときと同じで:

❄️ 冷やす=物質のエネルギー(動き)を奪うこと

💨 そのエネルギーは、どこか別の場所(外側)に逃がされる

ただ、温度が下がるほど:

⚠️ 物質から取り出せるエネルギーはどんどん少なくなっていく

⚠️ 取り出すのもどんどん難しくなっていく

イメージとしては:

「すでにほとんど出し切った歯磨き粉のチューブから、最後の一滴をしぼり出そうとする感じ」

最初は簡単に出ますが、**最後の最後の一滴は、無限に時間をかけても完全には出し切れない…**そんなイメージです。

熱力学第三法則:理論的にも「到達不能」

物理では、**「熱力学第三法則」**というルールで、ざっくり言うとこう言われます:

📜 どんな方法を使っても、限られた時間や手段で、絶対零度そのものに到達することはできない

つまり、“理想の底”として0K(絶対零度)という目印はあるけれど、「そこに実際の物質をピタッと置くことはできない」

というのが、いまの科学の結論です。

 


4. 絶対零度に「近づく」と何が起こるのか?2つの例

ここからは、イメージしやすい例を2つ。

ケース①:気体をどんどん冷やしていくと…

💨 空気みたいな気体を冷やしていくと:

1️⃣ 分子の動きが落ち着いてくる

2️⃣ お互いの引力が勝ってきて、液体に凝縮

3️⃣ さらに冷やすと、**固体(氷のような状態)**になる

絶対零度に近づくと:

❄️ 分子はほとんどその場から動けない

❄️ 気体や液体のような”流れ”はなくなり

❄️ 規則正しく並んだ**「固体の結晶」が静かに震えている世界**

というイメージになります。

 

ケース②:超伝導や「抵抗ゼロの世界」

特定の金属や物質を、極限まで冷やしていくと起こる不思議な現象が超伝導です。

電気抵抗がゼロになる

🔄 一度流した電流が、止まらずにぐるぐる回り続ける

これは:

原子や電子たちが、**「とても特別な揃った状態」**に落ち着くからと考えられています。

絶対零度そのものではないものの:

「極限まで動きが小さくなった世界では、日常とはまったく違う”秩序”や”ルール”が現れる」

という、一つの例です。

 


5. 冷蔵庫・冷凍庫・冬の室内とのつながり

冷蔵庫:絶対零度の”はるか手前”だけど、同じ線上

温度で比較してみると:

🌡️ 冷蔵庫:だいたい3〜5℃

❄️ 冷凍庫:−18℃くらい

🧊 絶対零度:−273.15℃

温度で見ると:

室温(20℃) → 冷蔵庫(5℃) → 冷凍庫(−18℃) → … → 絶対零度(−273℃)

という一本の”線”の上にいます。

冷蔵庫も冷凍庫も、「絶対零度に向かっていく途中のどこか」だと考えると分かりやすいです。

前回書いたように:

💧 冷蔵庫の中でも、分子はちゃんと動いている

💧 その**”まだ動ける余地”**があるから、食べ物の水分は少しずつ空気に奪われる
→ カピカピに乾燥する

というのが、「冷たいのに乾く」理由でした。

 

冬の室内:人間にとっての「ちょうどいい細胞の反応にとっての“ちょうどいい温度帯」

家づくりの視点で見ると、面白いのはここです。

❄️ 絶対零度に近づくほど、分子の動きは小さくなる

👤 でも、人間はそこまでいくと生きられない

生き物にとっての「ちょうどいい温度」は:

🌡️ 人体:36〜37℃

🏠 室温:18〜26℃くらいが快適ゾーン

「細胞の中の反応がちょうどよく回る“温度帯”にいるかどうか」

”身体にとっての「エネルギー効率がいいゾーン」

家の断熱や調湿も、実はこの**”ちょうどいい距離感”を保つ装置**なんだと感じます。

 


6. 子どもに「絶対零度 どんな世界?」と聞かれたら

子どもに話すときの、ひとつの言い方の例です。

💬 「温度ってね、小さなつぶつぶ(分子)がどれくらい元気に動いてるかを表してるんだ。

あったかいときは、みんなピョンピョン走り回ってて、さむいときは、だんだん動きがゆっくりになる。

絶対零度っていうのは、”これ以上はもう元気を抜けないよね”っていうところ。

でもね、そこまでぜんぶの元気を取りきることは、どんな工夫をしてもできないって、物理のルールで決まってるんだ。

だから、絶対零度っていうのは、”本当にはたどり着けないけど、みんなが目印にしてる一番下の温度”なんだよ。」

そこから:

❓ 「じゃあ、冷凍庫は絶対零度と比べたらどのくらい?」

❓ 「宇宙の温度ってどれくらいなんだろう?」

などと、会話を広げていくのも楽しいですね。

 


FAQ(よくある質問)

Q1. 絶対零度では、分子は完全に止まっているのですか?

A.
昔は「絶対零度では分子は完全に静止する」と考えられていましたが、現在の量子力学の理解では、位置や運動量を完全に決めることはできず、わずかな”ゆらぎ(ゼロ点エネルギー)”が残るとされています。つまり、「ほとんど動けないけれど、完全な静止ではない世界」と言えます。

Q2. 絶対零度に到達することは、本当に不可能なのですか?

A.
熱力学第三法則によると、有限回の操作や有限の時間・エネルギーで、物質を絶対零度そのものまで冷やすことはできないとされています。実験室では、絶対零度に「非常に近い温度」(10⁻⁶〜10⁻⁹Kなど)までは到達していますが、0Kきっかりにすることは理論上できない、というのが現在の結論です。

Q3. 絶対零度に近い世界は、私たちの日常と何か関係がありますか?

A.
直接その温度で暮らすことはありませんが、極低温から生まれた技術(超伝導磁石、MRI装置、一部の量子コンピュータなど)は、医療や情報技術などで日常生活を支えています。また、「温度=分子の動き」という視点は、冷蔵庫や冷凍庫の使い方、家の断熱や湿度管理など、身近な暮らしの工夫にもつながります。

 


まとめ

❄️ 絶対零度は約−273.15℃、分子の動きが理論上最小になる温度

❄️ 完全に静止するわけではなく、わずかなゆらぎ(ゼロ点エネルギー)が残る

❄️ 熱力学第三法則により、実際には到達できない

❄️ 冷蔵庫も冷凍庫も、絶対零度への途中にある

❄️ 人間にとって大切なのは、ゼロまで下げることではなく「ちょうどいい温度」を保つこと

❄️ 家の断熱や調湿も、”ちょうどいい距離感”を保つ装置

「絶対零度 どんな世界」という究極の冷たさから、冷蔵庫、そして家づくりまで。

温度と分子の動きという視点でつながると、暮らしの科学がもっと面白くなります。

ビオハウジングでは、そんな視点も大切にしながら、福岡・北九州で健康住宅をご提案しています。

INDEX