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TOP性能ブログなんで冷蔵庫の中なのに、食べ物がカラカラに乾燥しちゃうの?——冷たいのに乾く、不思議なメカニズム

なんで冷蔵庫の中なのに、食べ物がカラカラに乾燥しちゃうの?——冷たいのに乾く、不思議なメカニズム

こんにちは!福岡のビオハウジングで住宅設計をしている、健康オタクの竹森哲也です。

 

前回は「沸騰と蒸発のちがい」から、**「100℃じゃなくても洗濯物はなぜ乾くのか?」**を見ていきました。

今日は、その続きのような子どもの疑問です。

「なんで冷蔵庫の中なのに、食べ物がカラカラに乾燥しちゃうの?」

冷蔵庫の中で、むき出しで乾燥し始めた食べ物と、ラップや容器で保存された食べ物を対比させた写真風イメージ

同じ冷蔵庫の中でも、空気にさらされたままの食べ物は、冷たい乾いた風に水分を奪われていきます。

冷たくて、しかもフタまで閉まっているのに乾く。直感とちょっと逆ですよね。

ここにもやっぱり、**分子の動き(絶対零度より上では止まらない)**と、空気と水分のやりとりが深く関わっています。


1. 冷蔵庫で起きていることを「ざっくり一言」で言うと?

ひとことで言えば:

「冷蔵庫は、冷やすと同時に”空気中の水分を外へ捨てている”から、食べ物の水分が、どんどん空気に持っていかれる」

という装置です。

仕組み:

1️⃣ 空気を冷やす

2️⃣ 冷えたコイルに水滴がつく(結露)

3️⃣ その水滴は外へ排水
→ 庫内の空気の”水分”が減る(乾燥する)

4️⃣ その乾いた空気が、食べ物の表面を風のように流れていくので、中の水分がじわじわ引き出されていく

という構造になっています。


2. 絶対零度の話:冷蔵庫の温度でも分子はちゃんと動いている

「冷たい=動きが止まる」ではありません。

分子の動きが完全に止まる温度を**絶対零度(−273℃くらい)**と呼びます。

❄️ 冷蔵庫の中は、だいたい**3〜5℃**くらい

🌡️ 絶対零度に比べたら、まだまだ**”ほかほか”な世界**

 

つまり:

✅ 冷蔵庫の中でも、水の分子はちゃんと動いている

✅ その中の元気な分子たちが、食べ物の表面から空気へ**”こっそり逃げていく”**
→ これが蒸発です

「0℃以上なら、動きは遅くなるけど、”止まってはいない”」

ここが、洗濯物の話ともつながるポイントですね。


3. 冷蔵庫の中で起きている3ステップ

冷蔵庫の中を、時間を追って見てみます。

ステップ①:空気を冷やす → コイルに結露 → 水分を捨てる

冷蔵庫の奥には**「冷やすための金属の板(冷却器/コイル)」**があります。

💧 そこに空気が触れると、空気は冷やされ、水蒸気が水滴になってくっつきます(結露)

💧 その水滴は、下のトレイや排水口へ流れていき、最終的には外へ捨てられる

→ つまり、冷蔵庫は:

空気の温度だけでなく、空気中の水分も外に追い出している装置でもあります。

ステップ②:乾いた冷気をファンで循環させる

多くの冷蔵庫は、中の空気をファンでぐるぐる循環させています。

その「少し乾いた冷たい空気」が:

🥩 肉
🐟 魚
🥬 野菜
🍚 ご飯

の表面を、常になでるように流れていく。

 

乾いたタオルで水滴を拭き取るイメージで、空気が水分を”受け取っていく”感じです。

ステップ③:食べ物の水分がじわじわ空気へ

💧 食べ物の表面の水分が、冷たい乾いた空気に持っていかれる

💧 表面の水が減ると、今度は内部から水がにじみ出てくる

💧 それもまた空気に持っていかれる…これを延々と繰り返す

結果として:

🧀 ハムやチーズの端がカピカピになる

🥬 レタスや葉物が、しなしな・パリパリになる

🍚 ご飯がガチガチに固くなる

という**「冷蔵庫の乾燥」**が起きます。


4. 「冷たいのに乾く」を整理するフレーム

ちょっと整理しておきます。

乾くかどうかは、「温度」だけで決まらない。

大事なのは、ざっくりいうとこの3つです:

① 温度

分子の動く速さ(低いほどゆっくり)

② 空気の”水分の余裕”(絶対湿度)

空気が「まだ水を受け取れるかどうか」

③ 空気の動き(風)

湿った空気をどかして、新しい空気と入れ替える力

冷蔵庫は:

❄️ 温度:低い(だから蒸発スピードはゆっくり)

💨 空気の余裕:冷却コイルで水分を捨てるので、水をまだ受け取れる状態になりがち

🌪️ 空気の動き:ファンで循環 → 実はけっこう風がある

ので:

「ゆっくりだけど、長時間、ずっと吸い取られ続ける」

そんな乾燥状態になります。


5. 2つの具体例:冷蔵庫の中での”実験”

ケース①:切ったレモンをそのまま入れた場合

🍋 半分に切ったレモンを、ラップも何もせずに冷蔵庫へ

📅 数日後…

⚪ 切り口が白っぽく、カピっと乾燥

🟫 端っこが少し茶色く酸化

何が起きたか?

💧 レモンの表面の水分が空気に奪われる

👃 さらに香り成分(揮発性の油)も空気中へ

📉 結果として「香りもジューシーさも」抜けてしまう

ラップや密閉容器に入れることで、空気との接触を減らして乾燥を防げる、というわけです。

ケース②:炊いたご飯を冷蔵庫に入れた場合

🍚 炊きたてご飯を、ラップなしでそのまま冷蔵庫へ

📅 翌日には:

🪨 表面がガチガチ

😓 中までパサパサに

ここでは2つの現象が同時に起きています:

💧 水分が空気に奪われる(乾燥)

🍚 でんぷんの構造が変わり、硬くなる(老化)

乾燥も老化も、冷蔵庫の温度帯(0〜5℃くらい)が一番進みやすいと言われています。

ご飯は、冷蔵より「冷凍してからレンチン解凍」の方が、ふっくら感が戻りやすいのはこのためです。


6. 乾燥を防ぐためにできること(暮らし編)

基本は「空気との接触を減らす」

✅ ラップでぴったり包む

✅ フタ付きのタッパー・保存容器を使う

✅ 小分けして冷凍 → 食べる分だけ解凍

野菜は「湿度の高い空間+呼吸できる袋」

🥬 野菜室は、比較的湿度が高めに設計されている

🥬 とはいえ、やはりむき出しより:

  • 薄いビニール袋に入れる
  • 口を軽くしばる(キュッと締めすぎない)

🥬 葉物は:

  • 洗って軽く水気を切り
  • キッチンペーパーで包んでから袋に入れる

適度な湿り+乾燥防止で長持ち

肉・魚は「ドリップ管理+空気遮断」

🥩 パックのまま長時間放置すると、ドリップ(汁)で痛みやすい

🥩 キッチンペーパーで表面を軽く押さえる

🥩 ラップかフリーザーバッグで包み、空気をなるべく抜く

🥩 1〜2日以内に使わない場合は、冷凍へ回したほうが安全


7. 冷凍庫の「冷凍焼け」も、実は”乾燥”

冷凍庫で起きる**「冷凍焼け」**も、本質は乾燥です。

❄️ 氷点下でも、分子の動きは完全には止まらない

💨 氷の表面の水分子が、ゆっくりと空気中へ飛び出す(昇華)

その結果:

⚪ 表面が白っぽくスカスカに

👃 風味も抜ける

これも:

✅ ラップ+フリーザーバッグで二重に包む

✅ 空気をできるだけ抜く

ことでかなり防げます。


8. 家づくりの視点:冷蔵庫と暖房中の冬の室内はちょっと似ている

少しだけ、家の話に寄せます。

冬の暖房中の室内=「逆向きの冷蔵庫」

冬の外の空気は:

❄️ 絶対湿度(空気1kgあたりの水分量)はとても少ない

🔥 それを家の中に入れて暖めると:

  • 相対湿度が下がり
  • からからに乾いた空気になる

冷蔵庫は「冷やしながら水分を捨てる装置」ですが、冬の室内は「もともと水分が少ない空気を、さらに暖めて乾燥させた場所」になりがち。

👕 洗濯物は乾きやすい

😓 でも、肌や喉はカサカサ

🪵 木の家具やフローリングも、乾燥で収縮・ひび割れ

ここに:

🌳 自然素材(無垢材、塗り壁など)の調湿力

💧 適切な加湿(入れ過ぎない)

🌬️ 暖房と換気のバランス

を組み合わせて、**「乾きすぎない家」**を設計することが、身体にも、建物にもやさしいポイントになります。


9. 子どもへの説明のしかた(例)

最後に、子どもに話すときの言い回しの一例です。

💬 「冷蔵庫ってね、”冷たい箱”なんだけど、中の空気を冷やすときに、水もいっしょに外に捨てちゃうんだ。

だから、中の空気は実は”カラカラの冷たい風”になってるの。

その風が、ずーっと食べ物の表面をなでてるから、中の水が、少しずつ空気に持っていかれて、カピカピになっちゃうんだよ。」

そこから:

❓ 「じゃあ、ラップをするとどうなると思う?」

❓ 「ご飯は冷蔵庫と冷凍庫、どっちがおいしく残せそう?」

…と、一緒に考えてみると、「保存の工夫」も含めて、暮らしの科学になっていきます。


FAQ(よくある質問)

Q1. ドアを閉めているのに、なぜ冷蔵庫の中で食べ物が乾くのですか?

A.
冷蔵庫は、空気を冷やすときに水分をコイルに結露させて外へ排水しています。その結果、庫内の空気は「温度は低いけれど、水分をまだ受け取れる状態」になり、その乾いた冷気が食べ物の表面を流れることで、時間をかけて水分が奪われていきます。

Q2. 野菜室だと乾燥しにくいのはなぜですか?

A.
野菜室は、冷蔵室よりも空気の流れが少なく、湿度が高めに保たれるよう設計されています。空気があまり出入りしないので、野菜から出た水分が室内にとどまりやすく、結果として乾燥がゆるやかになります。ただし、むき出しより袋や容器を併用したほうが、さらにしおれにくくなります。

Q3. ご飯が冷蔵庫で固くなるのは、乾燥だけが原因ですか?

A.
乾燥も一因ですが、それだけではありません。ご飯の主成分であるでんぷんは、冷蔵庫くらいの温度帯で「老化(再結晶化)」しやすく、これが食感を硬くする原因です。乾燥と老化が同時に進むため、冷蔵したご飯はパサパサ・ガチガチになりやすく、保存には冷凍してから電子レンジで温め直す方がふっくら戻りやすくなります。


まとめ

❄️ 冷蔵庫は冷やすだけでなく、空気中の水分を外へ捨てている

❄️ 絶対零度より上では、分子は常に動いている

❄️ 乾いた冷気が食べ物の表面を流れ、水分を奪っていく

❄️ 乾燥を防ぐには、ラップや密閉容器で空気との接触を減らす

❄️ 冷凍焼けも本質は乾燥、二重包装で防げる

❄️ 冬の室内も”逆向きの冷蔵庫”、調湿と換気のバランスが大切

「冷たいのに乾く」という不思議な現象も、分子の動きと空気の性質から理解できると、暮らしの工夫につながっていきます。

ビオハウジングでは、そんな視点も大切にしながら、福岡・北九州で健康住宅をご提案しています。

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