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深呼吸ができない家・喉がカサカサになる部屋とは?

こんにちは、福岡のビオハウジング

健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。

「最近、なんだかいつも息苦しい…」

「深呼吸をしようとしても、胸がうまく広がらない」

「家にいると喉がカサカサしてイライラする」

そんな相談を、ここ数年かなりよく耳にします。

今日は、

ストレスと呼吸の関係を、

  • 深呼吸がしづらい

  • 気道がつまった感じがする

  • 喉がカサカサする

といった体感と重ねながら、

暮らし・家の環境と結びつけてお話してみます。


ストレスと呼吸の意外な関係

深呼吸ができない家・喉がカサカサになる部屋とは?


1. なぜストレスがあると「深呼吸できない」のか?

ストレスがかかると、身体は「戦闘モード」に

私たちの身体には、

  • 交感神経:戦う・逃げるモード(緊張スイッチ)

  • 副交感神経:休む・消化するモード(リラックススイッチ)

という2つの自律神経があります。

強いストレスや、

小さなストレスが積み重なると、

  • 心拍数↑

  • 血圧↑

  • 筋肉がギュッとこわばる

つまり身体全体が**「いつでもダッシュできる状態」**に近づきます。

このとき呼吸はどうなるかというと…

速く・浅く・胸の上の方だけで吸う

「胸式呼吸」に偏りがちになります。


胸が硬くなると、深呼吸しようとしても「物理的に」広がらない

「よし、リラックスのために深呼吸しよう」と思っても、

  • 肩まわり・肋骨まわりがガチガチ

  • みぞおちのあたりが固まっている

と、息を吸い込んでも胸が物理的に広がりにくい状態になっています。

結果として、

  • たくさん吸ったつもりでも、実際はあまり入っていない

  • 吐く前にもう苦しくなってしまう

  • 余計に「あれ、うまく深呼吸できない」と不安になる

→ ますます交感神経が優位になり、

**「深呼吸しようとして、かえって疲れる」**という悪循環に。


2. 気道のつまり・鼻づまりが「ストレス呼吸」を加速する

口呼吸になると、呼吸はさらに浅くなる

気道の入り口であるが、

  • 花粉やハウスダスト

  • カビ・PM2.5

  • 化学物質(VOC・香料 など)

の刺激で炎症を起こしていると、

  • 慢性的な鼻づまり

  • 常に口を開けている

  • 寝ているときのいびき・口呼吸

が起こりやすくなります。

鼻がつまり、口呼吸になると、

  • 空気の量を微調整しにくい

  • 喉や気道が乾きやすい

  • 呼吸のリズムが速く・浅くなりがち

→ 結果として、

ストレス状態の“胸式・浅呼吸”をさらに強めることになります。


「気道のつまり感」が、不安感そのものになる

  • 常に喉の奥がつまった感じがする

  • 息を吸いきれない気がする

  • のど仏のあたりが重い

この「つまった感じ」そのものが、

脳にとってはストレスのシグナルです。

  • 呼吸が苦しい

  • =生命の危険があるかもしれない

  • =交感神経がさらにONになる

→ 呼吸が浅くなり、

→ 不安感が増す

→ さらに気道が狭まった感覚が強くなる

という、負のループにはまりやすくなります。


3. 喉のカサカサと「部屋の空気」の関係

乾燥と空気の汚れは、喉の粘膜の大敵

喉や気道の内側は、

本来うすい粘膜のベールで守られています。

ところが、

  • エアコンで乾燥した空気

  • 加湿しすぎてカビ・ダニが増えた空気

  • VOC(建材や家具・芳香剤・柔軟剤の成分)

  • ほこり・花粉・PM2.5

が混ざった空気を吸い続けると、

  • 粘膜が傷む

  • ベールが薄くなる

  • ちょっとした刺激で「イガイガ」「カサカサ」しやすくなる

→ 喉の違和感が増え、

→ 呼吸に意識が向きすぎ、

→ それ自体がストレスになっていきます。


「喉がカサカサする家」は、深呼吸しにくい家

こんな環境は要注意です。

  • 冬場、室温は高いのに湿度が30%台

  • リビングに芳香剤・柔軟剤の香りがずっと残っている

  • キッチン・リビングの換気扇をあまり回さない

  • 合板家具や新しいマットレスを入れたが、換気をあまりしていない

こういう部屋では、

  • 深く息を吸いたくても、喉が痛い

  • 吐く息でさえ「熱い」「重い」感じがする

ので、身体が無意識に深呼吸を避けるようになります。

結果として、

喉のカサカサ → 深呼吸しない → 浅い呼吸 → ストレス増

という流れができてしまいます。


4. ストレス呼吸から抜け出すための「からだ」と「部屋」両方の整え方

① 「からだ」のためのミニ深呼吸(無理しない前提)

ポイントは、「たくさん吸う」より「ゆっくり吐く」。

  1. 椅子に浅めに座り、足裏を床につける

  2. まず、今の呼吸を観察(変えようとしない)

  3. 次に、

    • 鼻から3秒かけて吸う

    • 口をすぼめて、6〜8秒かけてゆっくり吐く

  4. これを3〜5回だけ

× お腹が全然動かない場合は、

みぞおちまわりがガチガチになっているサインかもしれません。

その場合は、無理に「大きく吸おう」としないことが大切です。


② 「気道」を守るための暮らし方

  • 鼻づまりがひどい時期は、

    → 加湿しすぎず、50〜60%程度の湿度を目安に

  • 寝室のホコリを減らすために、

    → ベッド下の収納を減らす・床に物を置かない

  • 布団や枕は、

    → 天日干しや布団乾燥機でダニと湿気をコントロール

鼻と喉の粘膜が「心地よい」と感じる環境をつくると、

それだけで呼吸のストレスが一段下がります。


③ 「喉のカサカサ」を増やす習慣をやめてみる

  • 強い香りの柔軟剤・芳香剤・消臭スプレー

    → いったんやめて、無香料にシフトして様子を見る

  • 暖房をがんがんに入れて薄着で過ごす

    → 室温をやや控えめにし、衣服で調整する

  • 水分をあまりとらない

    → 一度にガブ飲みではなく、こまめに少しずつ飲む

喉のカサカサは、

**「身体からの小さなSOS」**と受けとめてあげると、

暮らし方・家の整え方も変わってきます。


④ 家づくりでできる「呼吸が深くなる家」の設計

設計の立場から見ると、こんなポイントがあります。

  • 部屋ごとの温度差を減らす

    → ヒートショック予防だけでなく、呼吸器への負担も軽減

  • 機械換気+窓開けのバランスを設計段階から考える

  • VOCを抑えた素材(無垢材・自然塗り壁・低VOC建材など)を選ぶ

  • 寝室やリビングの「空気の質」を最優先で決める

**「深呼吸したくなる家」=「ストレスから回復しやすい家」**です。


5. まとめ:深呼吸がしづらいと感じたら、「心」だけでなく「部屋」も疑ってみる

  • ストレスがあると、呼吸は浅く・速く・胸の上だけになります。

  • 鼻づまりや気道のつまり感、喉のカサカサは、

    → その浅い呼吸をさらに強め、ストレスを増幅します。

  • その背景には、

    → 乾燥しすぎた空気

    → VOCや香料などの化学物質

    → ほこり・カビ・ダニ

    といった「部屋の環境」が関わっています。

「最近、深呼吸しづらいな」と感じたら、

がんばってメンタルだけを整えようとする前に、

  • 部屋の空気

  • 湿度・温度

  • 鼻と喉の状態

を、一度一緒に見直してみませんか。

ビオハウジングでは、

「呼吸が楽になる家」=「ストレスから回復しやすい家」

という視点で、空気・素材・温熱環境を設計しています。

今の家でできること/新築やリフォームでできること、

どちらも一緒に考えていきましょう。

FAQ

Q1. ストレスを感じると、なぜ呼吸が浅くなるのですか?

A. ストレスがかかると交感神経が優位になり、身体は「いつでも動ける戦闘モード」になります。このとき心拍数や血圧が上がり、肩や胸まわりの筋肉がこわばるため、自然と胸の上の方だけで速く浅い呼吸になりやすいのです。深呼吸をしようとしても、胸が物理的に広がりにくく、うまく吸えないと感じることがあります。


Q2. 喉のカサカサと部屋の乾燥には関係がありますか?

A. 大きく関係があります。乾燥した空気は、喉や気道を守る粘膜のベールを薄くし、少しの刺激でもイガイガ・カサカサしやすくなります。そこにエアコンの風やほこり、化学物質(芳香剤や柔軟剤の香りなど)が重なると、違和感が強くなり、深呼吸しづらくなることがあります。


Q3. 深呼吸がうまくできないとき、どうしたらいいですか?

A. 無理に「たくさん吸おう」とするのではなく、「ゆっくり長く吐く」ことから始めるのがおすすめです。鼻から3秒かけて吸い、口をすぼめて6〜8秒かけて吐く呼吸を、3〜5回だけ行ってみてください。そのうえで、部屋の乾燥・香りの強い柔軟剤や芳香剤・換気不足など、環境面も一緒に見直すと効果的です。


Q4. 家づくりで「呼吸が楽な家」にするには、何に気をつければいいですか?

A. ポイントは、①部屋ごとの温度差を少なくすること、②適切な湿度(50〜60%程度)を保てる設計にすること、③VOCや強い香りを出しにくい素材や建材を選ぶこと、の3つです。特に寝室やリビングなど、長時間呼吸をする場所の空気環境を優先して決めることが大切です。

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