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TOPPUKU PUKUブログ虫に食べられるキャベツ、食べられないキャベツ ― 畑が教えてくれる「生命力の差」とは ―**

虫に食べられるキャベツ、食べられないキャベツ ― 畑が教えてくれる「生命力の差」とは ―**

こんにちは、福岡のビオハウジング

健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。

アグリゾートの畑を歩いていると、ふと不思議な光景に出会いました。

同じ畝で育っているキャベツなのに、

  • ある株は葉がボロボロに食べられ、

  • すぐ隣の株はほとんど無傷で、葉が厚くつやつやしている。

同じ場所、同じ環境なのに、どうしてここまで差が出るのか?

最初は「運」だと思いましたが、観察していくとそうではない。

そこには、虫の体の仕組みと、植物の生命力(抗酸化力)の違いがはっきり表れています。


1. 虫は“無差別”に食べているわけではない

畑をよく見ると、食べられているキャベツには共通点があります。

  • 葉が薄く、

  • 水分が多く、

  • 色が淡く、

  • 傷みやすい。

これは言い換えると、

“抗酸化力が低い状態”

つまり、植物の防御力が弱くなっているところから虫が集中して食べていくのです。


2. 虫の胃腸は「腐敗型」の消化システム

ここが誤解されやすい部分ですが、非常に大事です。

虫は酵素を使って食べ物を溶かすように消化します。

しかしこれは 発酵ではありません。

■ 酵素を使う=発酵、ではない

発酵とは、

乳酸菌や酵母などの“良い微生物”が食べ物を整えていくプロセス。

一方、虫の消化は…

■ 虫の胃腸は“腐敗方向に分解する”

  • 強い酵素で細胞壁を破壊する

  • その後、腸内の「腐敗系の細菌」がタンパク質を分解

  • アンモニアや悪臭成分が発生するような方向

つまり虫は、

“壊しながら消化する” → 腐敗型の世界 に生きています。

味噌や納豆のように、

微生物が整えていく“発酵”とは真逆です。


3. だから虫は抗酸化物質の多い葉を避ける

発酵食品が腐りにくいように、

抗酸化物質が多い植物も “腐りにくい”。

キャベツに多い抗酸化物質は

  • ポリフェノール

  • ビタミンC

  • グルコシノレート(辛味・香り成分)

これらは虫にとって…

  • 苦い

  • 刺激がある

  • 消化酵素を邪魔する

  • “腐敗菌”の働きを止めてしまう

つまり、虫の胃腸で分解しにくい

だから、虫は本能的に

「腐りやすい=抗酸化力の弱い葉」

から優先的に食べていく
わけです。


4. 畑は“生命力マップ”になっている

虫に食べられている場所を見ると、

  • 土が酸化している

  • 微生物が少ない

  • 水の滞留がある

  • 根の呼吸が妨げられている

そんな“畑の弱点”が浮き彫りになります。

逆に、食べられずに残ったキャベツは

  • 葉が厚く、

  • 香りが強く、

  • 回復が早く、

  • 土の微生物とよくつながっている。

言い換えると、

抗酸化力(=生命力)が高いキャベツ です。

畑全体が、まるで“健康診断の地図”のように見えてきます。


5. 実例で見る虫の行動

● ケース①:一列だけ虫食いがひどい

→ そのエリアだけ土が酸化している

→ 植物の抗酸化力が下がる

→ 虫の消化にとって「食べやすい」状態

● ケース②:小さくてもほとんど食べられない株

→ 抗酸化物質が多い

→ 辛味・苦味成分を虫が嫌う

→ 味も栄養価も濃い「本物のキャベツ」

自然界の評価は、とてもシンプルで正直です。


結論:虫は“弱いものを狙っている”のではない

虫はあくまで、

自分の腐敗型の消化システムで消化しやすいものを選んでいるだけ。

だから、

  • 食べられたキャベツ

     → 抗酸化力が落ちているサイン

  • 食べられなかったキャベツ

     → 抗酸化力が高く、生命力が強い

という“自然の選別”が起きているのです。

畑に立つと、発酵と腐敗の世界がそのまま目の前に現れてくれます。

家づくりも同じで、「自然の理(ことわり)」を知ることがとても大切ですね。

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