PMV×放射温度 壁や窓の“温度”が、快適さを左右する【福岡・北九州】
🌞 PMV×放射温度 ― 空気の温度だけではわからない「体感」の科学
――壁や窓の“温度”が、心地よさを決める【福岡・北九州】
🏡 こんにちは
こんにちは、福岡のビオハウジング。
健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
暖房をつけて部屋は25℃。
でも、窓の近くに座ると「なんだか寒い」と感じたことはありませんか?
その違いを生んでいるのが、**空気の温度ではなく「放射の温度」**です。

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🌡 「空気」と「放射」はちがう温度
空気の温度は、エアコンの設定で上がる「部屋の気温」。
一方、放射の温度は、**壁や窓、床、天井など、周囲の面が持っている温もり(または冷たさ)**のことです。
私たちの体は、空気の熱だけでなく、周りの面と“じんわりと”熱をやりとりしています。
そのため、空気が暖かくても、壁や窓が冷たいと、体から熱が吸い取られるように感じてしまうのです。
🪵 体が感じているのは「空気」ではなく「包まれた温度」
たとえば、冬の朝。
南の窓から日が差し込むと、顔がぽかぽかと暖かくなりますよね。
逆に、同じ部屋の北側の壁の近くでは、ひんやり。
どちらも空気の温度は同じなのに、
「壁や窓の温度」によって体の感じ方がまるで変わるのです。
つまり、快適さとは、
空気が何度か、ではなく、どんな空気に囲まれているか。
これが放射の温度です。
🔴 「赤い温度計」と「黒い温度計」
ふつうの温度計(赤い液体が入ったもの)は、空気の温度しか測れません。
でも、人が感じているのは空気だけではないので、
壁や窓の温度まで含めた“体感の温度”を測るための温度計があります。
それが「黒球温度計」と呼ばれるもの。
黒い球の中にセンサーがあり、周りからの“ぬくもり”を全部まとめて受け取ります。
もしこの黒い温度計を窓のそばに置くと、赤い温度計よりも数度低く表示されます。
それがまさに、「放射で冷えている」ということなのです。
🏠 ビオハウジングが大切にしている“放射の整え方”
私たちは、暖かい空気をつくるのではなく、
「放射のバランス」を整える設計をしています。
① 冷たい面をつくらない
壁や窓、床、天井の温度差ができないように。
断熱と自然素材で、部屋全体が同じ温もりになるように整えます。
② 空気を動かすより、空間を包む
床下や天井裏をゆるやかに循環させ、風を感じない自然な暖かさに。
“風で温める”のではなく、“包まれるように温まる”家です。
③ 自然素材のやさしい放射
木や漆喰は、熱をゆっくり伝えます。
その「やわらかい熱の波」が、人の体を安心させ、リラックスさせるのです。
🌞 放射が整うと、温度を下げても快適になる
壁や床が冷たくないと、体から熱が奪われないので、
空気の温度を少し下げても、同じくらい暖かく感じます。
これは、エネルギーのムダを減らすことにもつながります。
つまり、快適さと省エネは、同じ方向にあるということです。
💬 まとめ|「温度」ではなく「熱のめぐり」を感じる家へ
快適な家とは、温度が高い家ではなく、温度差を感じない家。
空気の温もりだけでなく、壁や床のやさしい放射が心を落ち着かせてくれます。
「空気を温める」から「空間を包む」へ。
それが、ビオハウジングが考える“心地よさの科学”です。