冬になると“バチッ”とくるのはなぜ? ――静電気と、自然素材の家の深い関係【福岡・北九州】
🏡 こんにちは
こんにちは、福岡のビオハウジング。
健康オタクの住宅設計士、竹森哲也です。
「家は、いのちの“環境”をつくるもの」――
そんな思いで、日々“空気の質”や“素材の呼吸”を大切にした家づくりをしています。
今日は、冬になると誰もが一度は感じるあの“バチッ”――
そう、静電気についてお話ししたいと思います。
実はこの現象、家の「空気の健康状態」と深く関係しているんです。
冬の静電気は「乾燥」と「化学素材」が原因
静電気は、もの同士がこすれ合って電子が片方に移動することで起きます。
空気中に水分があると電子は自然に逃げていきますが、
乾いた冬の空気では、逃げ場を失った電気が体や衣類にたまります。
福岡や北九州の冬は、雪は少なくても空気の乾燥が強め。
エアコンやファンヒーターで室内を暖めると、湿度が30%前後に下がり、
体も空気も“帯電しやすい”環境になります。
そこにナイロンやポリエステルなどの化学繊維が加わると、
電気が逃げられず、ドアノブやスイッチに触れた瞬間「バチッ」と。
誰にでも起こる、冬の“空気トラブル”です。
自然素材の家は、静電気を起こしにくい
木・漆喰・和紙・珪藻土――。
これらの自然素材には、空気中の湿気を吸ったり吐いたりする呼吸の力があります。
この呼吸があることで、空気の湿度が40〜60%に保たれやすく、
電子も自然と拡散していきます。
さらに、木の繊維や土の表面には微細な凹凸や油分があり、
電子をやさしく逃がす性質があります。
つまり、自然素材の家は“帯電しにくい空気の器”なんです。
触れたときに「冷たくない」「柔らかい」と感じるのもその証拠。
それは、空気と素材がちゃんと“呼吸”している証です。
化学素材の家では「空気が帯電」してしまう
一方で、ビニールクロスやプラスチック床材などの化学素材は、
吸放湿性がほとんどありません。
乾燥した空気の中では、電子が逃げられず空気そのものが帯電します。
その結果、
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乾燥
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喉の痛み
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肌荒れ
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ほこりの舞い上がり
といった“冬の不快連鎖”が起こります。
静電気は、ただの電気現象ではなく、空気と素材の不調和でもあるのです。
「電気を逃がす家づくり」という考え方
静電気を防ぐには、単に加湿器を置くだけでは不十分です。
大切なのは、空気の流れと素材の調湿が一緒に働くこと。
ビオハウジングが考える“電気を逃がす家づくり”
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風が通り抜けるように窓を設ける
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壁や天井に漆喰・珪藻土を採用する
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床は無垢材で、電子を吸収しやすい導電リズムをもたせる
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カーテンやラグも天然素材に近づける
こうして空気全体がやわらかく循環すれば、
電気も湿度も自然に整っていきます。
“電気的にも、精神的にも、静かな家”をめざして
私が大切にしているのは、
「電気的にも、精神的にも、静かな家」です。
自然素材の家は、見た目の優しさだけでなく、
木や土、紙がもつ“微妙な導電性のゆらぎ”が、
人の身体や心のリズムと共鳴します。
静電気の“バチッ”が起きにくい家は、
空気がやわらかく、呼吸も深くなる。
まるで森の中にいるような穏やかさが生まれます。
まとめ|冬の「バチッ」は、空気と素材の関係が疲れているサイン
冬の静電気は、空気と素材の関係が少し乱れているサイン。
福岡や北九州のような乾燥期こそ、
“空気の健康”を見直すタイミングです。
木や土が呼吸する家は、
人と空気、微生物までがやさしくつながる「静電気のない世界」。
家はただの建物ではなく、
あなたの体と心を包む“環境”そのもの。
この冬は、ぜひ空気の声にも耳を傾けてみてくださ