【四毒②】植物油と酸化 〜細胞と家の“劣化”〜
【四毒②】植物油と酸化 〜細胞と家の“劣化”〜
こんにちは、福岡のビオハウジング 健康オタクの住宅設計士 竹森哲也です。
最近寒くなってきましたね。
家の“酸化”と身体の“酸化”
家づくりをしていると、時の流れとともに「劣化」という現象に出会います。
木も鉄も塗装も、空気や水分、紫外線に触れ続けることで酸化し、少しずつ傷んでいきます。
実は、私たちの身体の中でも、まったく同じことが起きています。
体内で起きる「酸化」は、いわば細胞のサビ。
疲れ、炎症、シミ、老化、あらゆる不調の根っこにある現象です。
そしてその酸化を進めてしまう最大の要因のひとつが、普段の食事に潜む植物油なのです。
植物油の“酸化スイッチ”
吉野敏明先生の「四毒抜き」では、
小麦・植物油・乳製品・甘いものの4つを控えることが勧められています。
その中でも植物油は、特に現代人の体を酸化させる「静かな毒」。
サラダ油、キャノーラ油、大豆油、コーン油……。
透明で軽いイメージがありますが、実際は熱や光、酸素でとても酸化しやすい性質を持っています。
酸化した油は、体内で過酸化脂質を生み、細胞膜を傷つけます。
血管や脳にも炎症を起こし、老化や生活習慣病のリスクを高める。
いわば、体の中で「塗装が剥がれていく」ような状態なのです。
家でいえば、“外壁の劣化”
外壁の塗装が紫外線で酸化すると、表面が粉を吹き、防水性を失います。
同じように、身体の細胞膜が酸化すると、
水分や栄養を保てなくなり、乾燥しやすく、疲れやすい体になります。
「劣化を防ぐ家づくり」と「酸化を防ぐ食生活」。
この2つに共通しているのは、
**“守りながら、呼吸させる”**ということです。
家なら、風が通る設計。
体なら、自然な油(えごま油、亜麻仁油、オリーブ油など)を少量取り入れ、
“流れ”を保つこと。
これが、酸化を防ぐポイントです。
植物油を減らすと、体の修復力が戻る
植物油を控えると、体の中の炎症が静まり、
肌や腸、関節などの修復スピードが上がっていきます。
これは、家のカビやサビの原因を断ったとき、
室内の空気が一気に軽くなるのと同じ感覚です。
人の体も家と同じく、素材を選ぶほどに呼吸しやすくなる。
「何を足すか」より、「何を減らすか」。
それが、真のメンテナンスです。
家も身体も、“酸化しない設計”を
健康な家とは、時間が経っても味わいが深まる家。
健康な身体とは、年齢を重ねてもエネルギーが満ちている身体。
どちらも、素材を選び、呼吸を守ることで育っていきます。
植物油を減らすことは、
家でいえば“自然素材の外壁を選ぶ”ようなもの。
人工的な塗膜で覆うのではなく、
自然と共に風化しながら、美しく呼吸する。
そんな暮らし方を、これからも伝えていきたいと思います。
次回予告:乳製品と“過保護な暮らし”
次回は【四毒③】乳製品について。
「栄養がある」と信じてきた食品の中に潜む、
身体のリズムを乱す“甘やかしの構造”を紐解いていきます。